新しい年が始まりましたね!
あなたはどんな2015年の始まりをお迎えでしたでしょうか。
私はと言いますと、ごくごくオーソドックスに、大晦日は年越しそばをいただき、
紅白歌合戦を観て今やもうついていけない流行歌のお勉強をこなし、
おせち料理をゆっくり作り、元旦にお雑煮・お屠蘇とともにいただき、
初詣には普天間神宮までランニングで行ってお参りをし、
あとはひたすら読書とお料理とDVD三昧というお正月でしたよ~。
昨年中も麗王でいろいろな方々とお話させていただきました。
当然のことなのですが、以前のお客さまは私よりも年上の方々が圧倒的に
多かったものですが、私も50代ともなりますと、今や年下の方々が
とても多くなりました。(それはすごくありがたいことでもあります。)
さて、そうなりますと、みなさんが今悩んでおられることなどをよくお話くださいます。
それは私がみなさんの悩みにアドバイスするなどという烏滸がましいことではなく
お話なさることによって御自分の考えを整理なさり、向き合っておられる
という感じです。
その多くの悩みが、
「自分は何をして生きていきたいのか、何をしたいのかがわからない」
「自分はこれでいいのだろうか、この仕事のままで、この職場のままで
いいのだろうか」
「自分が好きになれないんです」……といったことでした。
そこで年の始めに私が感じたことをお話したいと思います。
少し長くなりますがあなたのために心を込めて書いてみます。
自分なりに考えて人生を選ぶには勇気がいります。その勇気はどうやって
見つけたらいいのでしょう。
まずは、自分を信じること。あなたには、あなただけの素質があり、
それを世界が求め、必要としています。世界があなたを必要としているなんて
言うと、「そんな~」と思うかもしれないけれど、とにかく、そう考えることが大切。
自分の才能や能力を人に認めてもらいたいなら、まず自分で、
それを認めてあげる。人に言う必要はありません。自分のことを「大切な人間」と
感じることが目的なのですから。
音楽でも美術でも文学でも、名作を生み出した人の多くは、若いころみんな、
あなたとおなじような不安を抱えていました。
大発明をした人、革命を起こした人もおなじこと。でも彼らは、認めてくれる人が
いないときでも、自分を信じ、目的に向かってまっすぐに進んだのです。
そんな生き方は、人から理解されないこともあります。だけど、あなたの努力は
世界を豊かにするかもしれません。
目の前の仕事をする、周りの人と話す、気になることを調べてみる、映画を観る、
本を読む、写真を撮る。なんでもいい。すべてを忘れて打ち込んでみましょう。
そしていつでも自分自身を信じていること。
たいていの人の頭は、矛盾だらけの情報や意見でいっぱいになっています。
きっとあなたの頭のなかにも、いろいろな人の、いろいろな声がぎっしりつまって
いることでしょう。その声は、あなたが大事な選択をしようとするときになると、
きまっていっせいに話しはじめます。まるでラジオのチャンネルが、ぜんぶ同時に
鳴っているような感じ。
その声は、上司や家族、友達や専門家の声です。だれもが「ああしなさい」
「こうしなさい」と叫んでいます。なかには、まるで正反対の意見を言う人だって
います。彼らの声に耳を傾けていたら、それこそ頭が変になりそう。
子供のころから、いつも問題にされてきたのは、あなたの頭でした。
身体はいつも乱暴に扱われ、「じっとしていなさい」とか「しゃんとしなさい」
とか、そんなことばっかり。
そのせいで、あなたは自分の身体に注意を向けることができなくなりました。
あなたは、身体の声を聞いたり感じたりする能力を失ってしまったのです。
身体には、味覚・嗅覚・視覚・聴覚・触覚という五感が備わっています。
そこから入ってくる情報によって、あなたの身体は、緊張したり、疲れたり、
痛がったり、苦しがったりします。リラックスしたり、興奮したり、うれしくて
踊りだしたくなったりもします。気づいていないかもしれないけれど、
あなたの身体は、あなたを幸せに導く「誘導システム」なのです。
あなたの身体は、五感からどのような情報が入ってきたときに、
幸せを感じているでしょうか。
個人的な悩みがあるときは、あなたの話を黙って聞いてくれる人に
話をしましょう。解決策を教えてもらおうなんて思わない方がいいのです。
あなたには、自分にとって一番いい、的確な決断をくだす知恵が
備わっているのです。ただ、自分の気持ちを言葉にしたり、
確かめたりするために、人に話してみる必要があるだけなのです。
麗王もそういう店で場でありたいと思っています。
せっかくの人生なんだから、すばらしい人生にしたい。
心温まる友情やロマンス、出会いや旅行。美しいものでいっぱいの
人生にしたい。
そのためには、自分が必要としているものを、ためらわず自分自身に
与えましょう。ただ待ち続けているだけではだめ。積極的に自分で行動を
起こしましょう。
働きすぎないように、ストレスになることはできるだけしないように
気をつけましょう。疲れたら休んで、いつでも身体の声に耳を傾けましょう。
そして、自分のことをいたわりましょう。あなたのいちばんの財産は、
あなたなのだから。
自己愛というものがあります。愛を外に向けたがる人が多いのですが、
私は自分へ向ける愛こそが裏切りのない崇高な愛の一つの形であると
信じてやみません。人間は孤独なものです。天国へは誰もがみんなひとりで
旅立ちます。愛する人ともいずれ別れないとなりません。「さよなら」を常に
自分の傍に用意しておく必要があります。「さよならいつか」、これは人間の
掟なのです。どんなに幸福な人であろうと、死から免れる者などいません。
この絶対の孤独を前にして、それでも人間は幸せを目指す生き物なのです。
死後の世界へも連れて行くことのできる愛が、自己愛なのかもしれません。
決して裏切らない自分自身を創造する過程こそが自己愛なのです。
仮に自分を好きになることができればこんなに楽しい人生はありません。
自分をなおざりにして他人を愛したり思いやったり、美しく生きることなど
できません。輝いている人は、結局、自分遊びの上手な人、自分の中に
可能性を見つけ大いに自分をイキイキと転がしている人なのです。
自分を励ましましょう。
自分自身で遊びましょう。
自分の可能性を信じましょう。
自分が自分であることを誇りに思いましょう。
鏡をまっすぐにのぞいて、自分の名前を10回、
はっきりと声に出してみてください。誇りが蘇ります。
愛は人間の孤独の上に成り立っています。そのことを人が知るとき、愛は、
自分の中にささやかな灯りをともします。「共に生きよう最期の時まで」と
自分自身に言うことができる今でありたいものです。自分のなかにこそ、愛、の
一つの崇高な形があるのです。そして自分を愛することができるからこそ、
他の人も思いっきり愛することができるのです。
ほかの人にふりまわされるだけの人生を送ってはいけません。
いつでも前向きに考えるよう心がけましょう。つらいことがあったら、
がまんするのではなくて、自分で行動してなんとかすること。
幸せになるんだと決めて、心のなかにイメージを持ち続けていれば、
夢は必ず実現できるものなのです。
どうぞ今年はあなたらしく生きてくださいね。
そんなあなたに寄り添い、麗王でのひとときを優しさや楽しさで包むことが
できますように。
私もそんな想いで今日からスタートをきりたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!
***
7日の水曜日は七草です。
歴史は平安時代にさかのぼります。
朝廷では一月七日に若葉を摘み、冬の寒さを打ち払おうとする習わしが
ありました。
一方、海を隔てた中国でも、この日に7種類の菜の煮物を食べれば、万病に
かからないという言い伝えがありました。
七草がゆは、この日本と中国の風習が合体し、一月七日に、一年の無病息災を
願い、七草を入れたおかゆをいただいて、冬に不足しがちな野菜を補い、
お正月の暴飲暴食で疲れた胃袋をいたわるという古人の知恵が、
現代に生き続けている行事なんです。
お休みモードからふだんの生活に切り替えるきっかけとしてはとっても
おすすめです!
麗王では今日明日はおせち料理を、7日はこの七草粥を御用意しておりますので
ぜひ召し上がってみてくださいね。なお10日には「鏡開き」のおぜんざいも
ご用意いたしておりますよ~。
【2015.1.5 末金典子】