4月13日(土)午後7時開講、『次世代金融講座』第15期 (クリックして概要をダウンロードできます)受講者を募集します。
期間: 3ヶ月(4月13日~6月22日) 講座: 日程と概要は以下を参照下さい。各講座の開講時間は午後7時より(2時間半程度)。原則として、第二・第四土曜日が開催日です。
①4月13日(土) 愛の経営:事業再生のケーススタディ・サンマリーナホテルの再生実話
②4月27日(土) パラダイムシフト:10倍の生産性を実現する・思考実験と発想の転換
③5月11日(土) お金の本質:お金と金融に向き合う・金融の未来学
④5月25日(土) 資本主義社会の幻想:社会の生態系を理解する・ポスト資本主義を考える
⑤6月8日(土) 行動理論:次世代戦略・社会再生の「コーナー」を探す
⑥6月22日(土) あなたの中のリーダー:自分に向き合う・明日からできること
場所: 那覇市『厚生会館』(みずプラッサB棟3階) 那覇市おもろまち1丁目1番2号3階
講師: 樋口耕太郎 http://twitter.com/trinity_inc (ツイッター)
定員: 20名
受講料: 6回講座分 3万円 (消費税込、学生は1万8千円)
受講資格: 業界・職業など不問
お申込み: 本ページ右下の「お問い合わせ」をクリックして、以下の内容をご送付下さい
①お名前
②メールアドレス(必須。できれば、数メガバイトの受信容量があるもの)
③ご所属と簡単な担当業務・役職
講座について: 既存パラダイム(世界観)を大いに刺激する沖縄で最も知的な体験。2時間半があっという間に過ぎるほど、衝撃的で、有意義で、面白い、「理想の講義」を目指しています。具体事例を多用して、誰にでも分かりやすく、平易に伝えることを重視していますので、受講に際して金融知識、経済知識、経営経験など一切不要です。
資本主義、効率重視、成果主義の限界は誰もが感じており、この社会システムに持続性がないことは、既に共通認識と言えるかもしれません。しかしながら、「それでは、私たちはどうすればいいのか」、次の社会の青写真は殆ど語られていません。・・・その理由のひとつは、水槽の中にいる金魚にとって「水」は永遠の謎であり、水槽の中にいながら「水」の本質を理解することが困難だからでしょう。本講座の試みは、水槽の外から金融・社会・経営そして私たちの生き方を考えることです。本講座は本土各都市からも多くの受講生がいらっしゃいますが、敢えて沖縄で開講すべきだと私が考える理由です。
一見、6つのバラバラなテーマによって構成されていますが、6回の講座はジグソーパズルのように、すべてでひとつの大きな世界観(次世代社会の生態系)をお伝えする構成になっています。次世代社会のパズルを完成するためにも、ぜひ全回の受講をお勧めします。しかしながら、それぞれの講座は単独で受講して十分意味あるものとして構成されていますので、順不同で受講でき、期間中いつからでも新規に参加でき、欠席回は次期以降の該当回の受講が可能です。
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「次世代金融講座」の受講者の方から、世の中で多く開催されている他の自己啓発セミナーと、本講座がどう異なるのか?という問いかけを頂いた。「樋口さんのおっしゃっていることは、有名な○○さんがセミナーでおっしゃっていたことに通じますね」と言われることもある。気になって、紹介された方々の書籍やビデオなどを拝見するのだが、殆どの場合、似ているというよりも正反対ではないかと感じることの方が多い。
どうして正反対だと感じるのか、暫く考えているうちにその理由が見つかったような気がした。「次世代金融講座」では、実は、特段前向きな要素が強調されている訳ではない。人を元気づけるための物語、苦しいけれど乗り越えて掴んだ成功、前向きになるためのヒントやノウハウなどなど・・・が登場する訳ではない。一般的な自己啓発セミナーに盛り込まれている要素とは対照的だ。
講座は全般的に、多様なケースに亘る「事実と解釈」によって構成されている。出来事やエピソードを紹介し、その現象を、異なる視点で解釈することが、様々な角度から何度も繰り返される。そこで重要視されている価値観は、エピソード(事実)や解釈が受講者の気持ちを高揚させるかどうかではない。常識とは異なる新しい視点が、受講者のこれからの人生、およびわれわれの次世代社会において「機能する」かどうかである。したがって、本講座はポジティブ講座ではない。私はよく「鏡の講座」と表現しているが、「なぜ?」という言葉を使わずに、「なぜ?」を問いかけるように設計されている。 受講者の多くは、異なる発想に触れ、新鮮な世界観を獲得し、考えることの楽しみを感じる。 一方で、異なる発想に触れる、というプロセスは、自分の現在までの価値観に向き合わされるという意味だ。「鏡」に映った自分の姿を見つめると、苦しいと感じる受講者も少なくない。「受講料を払ってまで、何で苦しい思いをしてまで通っているのだろう」と告白した受講者もいた。
私が「ポジティブ講座」に納得がいかない理由は、しばしばポジティブシンキングが「精神安定剤」として利用されがちだからだ。そして、すべての「薬物」には中毒性がある。(もちろん、ネガティブシンキングの100倍優れているのだが)。 「精神安定剤」として良い話を聞いている瞬間は、映画を見ているようなもので、悩みから解放され、誰しもが元気になる。しかしながら、そのエネルギーが自分の内部から生まれるものでなければ、やがてその楽しさは欠乏感に変わる。 セミナーホッピングを繰り返す人たち、ポジティブな話を聞いても、行動が伴わない人たちは、典型的にこの症状を示しているような気がするのだ。そして、資本主義社会の基本原則に基づいて、中毒性の有るもの、人に欠乏感を与えるものは、消費を促し、リピーターに繋がり、商売を支える。・・・セミナーを生業としている人の多くは、そのメカニズムをお金に換えている側面があるのではないだろうか。
資本主義社会では「顧客のニーズを提供する」のが商売の基本とされる。パチンコなどのギャンプルは顧客の「ニーズ」である。現代経営では、顧客のニーズを満たすことは強調されても、顧客の人生を本当の意味で豊かにすることには、実は誰も関心を払わない。商売の「感謝」は、顧客のニーズに対する感謝であり、自分への関心に対する感謝である。多くの経営者は、ニーズを提供することで、顧客と社会に寄与していると胸を張るが、本当にそうだろうか?
私は、本当に人の役に立つこととは、一時的な幸福感を提供することではなく、一生涯続く心の自家発電にスイッチを灯すお手伝いだと思っている。それを実現する唯一のプロセスは、私たちが、自分自身の姿に向き合うことでしかない。自分の姿に向き合うことは、決して楽しいことばかりではない。殆どの人が最も避けて通る、苦しいプロセスでもある。勇気をもって、その道に敢えて一歩踏み出そうとする人たちに力を貸すことができれば本望だ。
(2013年1月12日のツイッターより)
樋口耕太郎