ここ沖縄は先月にもう梅雨明けし夏真っ盛り! ひゃぁ~!暑いのなんのって!!
あなたはお元気にお働きでしょうか。

私はこの2月に母を亡くしたのですが、もう28年も沖縄と大阪で
離れて暮らしていたとはいえ、愛する人が亡くなると、生活にはいろいろと変化が
起こるものだなぁと感じています。
自然災害などでたとえ見ず知らずの人が亡くなったときにであっても、
私達の考え方には変化が生じます。
死は人生につきものであり、死を思うたびに、私達は人生を大切にしようと
考えます。
そしてそんなことを思うたびにいつもこのお話を思い出すのです…。

タイの高僧の有名な逸話なのですが、
陶器のお茶碗を手にとり高僧がお弟子さんに言われたそうです。
「これをご覧なさい! この茶碗にはひびが入っています。」
お弟子さんはそのお茶碗に近づいてみましたが、ひびなどまったく見えませんでした。
すると高僧がおっしゃるには、
「ひびは今は見えませんね。でも、ひびは現にあるのです。いつか誰かがこの茶碗を
落としたら、ひびは現れ、最後には割れてしまうのです。それが宿命なのです。」
高僧はさらに続けて、
「ですが、、もしこの茶椀がプラスチック製だったら、そういう宿命を持ちませんし、
ひびも入らないでしょう。落としたり、踏んづけたり、蹴飛ばしたりしても、
壊れることがないとなると、大切に扱う必要もなくなるでしょう。
でも、今私が持っているこの茶碗は壊れものですから、大切に扱う必要が
あるのです。」
ここで高僧は力を込められ、
「それと同じで、あなたたちの体にもひびが入っているのです。ただ、そのひびは
今は見えません。でも確実にひびはあるのです。なぜなら、あなたたちは将来
死ぬからです。いつの日か、事故に遭ったり、病気になったり、年をとったりします。
するとひびが表に出てきて、あなたたちは死ぬのです。それがあなたたちの
宿命なのです。」
そして、高僧はこう結論づけられたそうです。
「もしあなたたちの人生が永遠に続くのなら、そして、もしあなたたちの人生が
プラスチック製の茶碗のように壊れないものなら、人生を大切に生きていく必要は
ないでしょう。ですが私達の体はいわば壊れものであり、いつか死ぬ運命に
あるのです。だからこそ、私達は今を大切に生きる必要があるのです。」と。

人間関係も陶器のお茶碗と同じく壊れものですから、お互いに大切に
つきあう必要があるのですね。
「幸せの中にもひびが入っている」ことを理解すれば、日々の喜びを当然とは
思わなくなりますものね。
人生がいつか終わることを心から理解すれば、人は一瞬一瞬を大切に思うように
なるのでしょう。

あなたにも私にも、見えないひびが入っています。
形あるものは、いつか滅びます。
連休の海の日には広~い大~きな海でも眺めてう~んとリフレッシュして、
人生、終わりがあることを忘れずに今を大切に生きましょう!

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子