2月らしい寒い冬を感じるこの頃ですね。お元気ですか?
いつも麗王にいらしていただき、ありがとうございます。心より感謝いたします。
今月の麗王便りをあなたにお届けいたします。

戦後最高に暖かかったという12月&1月も早や終わり、
明後日はもう節分。
節分というのは、平安時代の宮中儀式「追儺(ついな)」が始まりといわれていて、
この日は立春の前日で文字通り季節を分ける境目。
旧暦でいう大晦日なんです。それで前年の悪疫邪気払いの行事として
この「追儺」が行われていました。

では、なぜ「豆」を投げるのでしょう?
実は鬼の目「魔目」に豆を投げれば「魔滅」するからだとか。

じゃあ煎った豆でないといけないのはどうしてでしょう?
生の豆は芽が出てくるため、そこから鬼が芽を出という説や、
豆(魔目)を煎ることにより鬼を退治するという説もあるそうです。
つまり豆自体が鬼なので、外に投げ「鬼は外!」、あるいは
食べてやっつけろ!というわけですね。

そして節分が明けると立春。旧暦の新年です。
新しい年のエネルギーは一月ではなくて、二月の節分を越えたあたりに
動き始めるのだとか。つまり、節分を越えると、今年のエネルギーが非常に
はっきりしてきますので、今年の幸せに向かう目標や新しいトライは、
この頃にまっさらな気持ちで始めてみるのもいいかもしれませんね。

さて、先月の今年初めての麗王便りに、

今年は、「一対一のパートナーシップ」が多く生まれることになり、
その過程では、何度かの真剣で積極的なぶつかり合いが必要になるだろう。
「力ある約束を結ぶためには、正面からの衝突の繰り返しは必要不可欠」。
うちなんちゅう、ひいては日本人全体が、この正面からの衝突がとても苦手で
「衝突」という言葉だけでもついつい曖昧に避けて通りがちで、
(真剣に向き合う、という言葉に置き換えた方がまだましかもしれません。)
手加減なしに思い切りぶつかることができるのは、おそらく、
潜在的な愛や信頼がある時だけなのではないか。
深い愛情や好意、積極的な姿勢がいつも含まれているからこそその先で
生産的な約束・契約を交わすことができるのだろう。
つまりは、社会のなかでも、個人においても、もはや愛情なくして
仕事をしたり、人に接したりすることは、非効率的で非生産的であり、
無意味なことであるという時代にきているのでは。

と書きました。

今月は旧暦の新年を前に、もう少し考えを深めて、自分の想いとも
向き合ってみたいと思います。
東洋文化研究者であり著述家のアレックス・カー氏がこう書かれています。

日本の国土はたしかに狭いが、日本人の心はもっと狭い。
そのことにそろそろ気がつかなければならないと私は思います。
世界の森が失われていること、温暖化で北極の氷が
少なくなっていることなどに関心を持つ日本人は世界レベルで
極めて少ない。寄付もしないし、ボランティア活動も日常にない。
最近は海外へ留学しようとする学生の数まで激減してきていると
いいます。

いったいいつから日本人は、ぬくぬくとした国内に
引きこもってしまったのでしょう。
両目両耳をふさいで、いつまでゆりかごでお寝んねをするつもりなのでしょうか。

かつて、日本は、世界で最も美しい国であったと思います。
日本人は研ぎ澄まされた感性で、自然を八百万の神と敬い畏れてもいました。
そんな日本が、ほんの40年ほどの間に外国人のほとんどを失望させる国に
なってしまったことは非常に残念なことです。
先進国なのに、電信柱を地下につくる工夫もまだまだ進んでいません。
それなのに何千億円もかけて大ホールやモニュメントをつくる矛盾。
医療や介護も不充分、1日1個のカップラーメンしか食べさせてもらえない
貧困な子供がたくさんいるというのに、子供を育てる制度も充分でないというのに、
まだまだ建物や道路に予算を割く国なのです。

新たな政権で少しは変化があったのかもしれませんが、日本と世界とを
比較すると、国家予算のうち、土木・建築が占める割合は、
ヨーロッパが6~7%、アメリカが8%ですが、日本は40~50%。
国土に占めるコンクリート面積は、日本はアメリカの33倍です。
沖縄でいえば、コンクリート事業に90%以上もの特別な国からの補助が
つくために美しい砂浜も護岸工事だらけになってしまっていて、
沖縄の島を外から見るとまるでコンクリートの要塞のようです。

私は日本を愛するがゆえ、この日本の有様に怒りを感じています。

「なにかを本当に愛するようになると怒らなければならない」と、
白洲正子さんもおっしゃっていましたが、
本当に動物を愛していれば、人を愛していれば、自然を愛していれば、
文化を愛していれば、郷土を愛していれば、怒らなければならない。
怒らないで平気で暮らしていられるということは、愛していないということ、
知らないということ。
知ることから、愛が生まれ、怒りもまた生まれる。
これは真理なのではないでしょうか。

そして、事実を知っているのに何もしないのは、
泣いている子供に「どうしたの?」と、聞いてあげないみたいで、
自分自身が辛く苦しいですよね。
そのうえでたとえ微力であっても自分でできることをする。
でも自分一人の力では無力を感じる時もあります。
一人で100歩進むより、100人で1歩進んだ100歩のほうがいい。
だってもう1歩だけ進んだら、簡単に200歩進むことができるから。
力を合わせるともっともっとステキなことに繋がっていく。
私はこれまで、一人でできることをコツコツ、という気持ちでがんばってきたことが
多かったのですが、今年からはステキなことはステキな人と輪を作って
どんどん広げていきたいなと新しい節目に思っています。
愛はGive&Giveなのですから。

さぁ、明日はあなたも大きな声で豆をまいて。
「鬼は~外、福は~内!」
複雑な課題の多い今日この頃、厄払いはしっかりとしたいものです。
私も邪気を払うべく、もっと元気になるべく豆を今までより少し多めに撒き、
しっかりと数え歳プラス1個のお豆をいただくことにいたします。
そして今年の恵方の北北西に向かって、幸運をおいしく呼び込む
恵方巻き寿司をガブリ!とまるかぶりするぞ~!
あなたと私の今年一年の幸せを心から願って。

麗王でも金曜日は多彩な「無添加恵方巻」を御用意いたしております!

* 来週10日(金)~20日(月)までバレンタインデー旅行のため勝手ながら
お休みさせていただきます!