9月8日(土)午後7時開講、『命の学校』第1期(クリックして概要をダウンロードできます)
受講者を募集します。

主催:社会福祉法人 沖縄県社会福祉事業団
運営:トリニティ株式会社
期間: 約6ヶ月(9月8日~3月2日)

講座日程と講師: 以下を参照下さい。各講座の開講時間は午後7時より(休憩をはさんで3時間程度)。僭越ながら、各講師について樋口がコメントをしました。

第1回 9月8日(土)  金城敏彦(沖縄県社会福祉事業団理事長)/ 樋口耕太郎(トリニティ)

金城さんが理事長を務める沖縄県社会福祉事業団(「事業団」)は、700人を超える職員を擁する沖縄県最大の福祉事業体です。金城さんは35年間介護現場から叩き上げて理事長に就任された事業団初のプロパー理事長です。福祉の現場では、人間力が何よりも大切だと実感され、『命の学校』の設立に力を尽くしてくださいました。

第2回 9月22日(土) 村瀬孝生(宅老所よりあい代表)

村瀬さんは、ぼけの可笑しさ、不思議さ、怖さ、美しさ、そして人間のどうしようもない魅力を独特の優しさで語る人です。著書に「おばあちゃんが、ぼけた。」「おしっこの放物線」「看取りケアの作法」「ぼけてもいいよ」など。タイトルにもそんな優しさがにじみ出ていませんか?「宅老所よりあい」は、詩人の谷川俊太郎さんをして「わたしがボケたさいにはここに入りたい」と言わしめた施設。村瀬さんはまた、人の話を本当によく聴く人です。それも、少年のような好奇心を持って。

第3回 10月6日(土) 高山義浩(沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科医長)
*この日の教室は1号館601教室です。ご注意ください。

全国的に著名な高山先生ですが、世界の貧困と紛争地を回るフリーランスライターとしてキャリアを始めた異色の人物です。私の中の高山先生は、貧困の実態を自分の目で見た後でキューバ革命に参加したチェ・ゲバラと重なるところがあります。その後勤務した長野県の佐久総合病院は日本の地域医療の先駆病院。厚生労働省で地域医療構想の策定支援に関わり、日本一の研修病院として名高い中部病院で地域ケア科を立ち上げるなど。常に地域の中で医療を考えてきた人です。朝日新聞デジタル・アピタル

第4回 10月20日(土) 徳永進(野の花診療所院長)
*この日の教室は1号館601教室です。ご注意ください。

「死ぬのはつらいだろうなー。だったらその時、その横に立っていて、手を握ってあげる仕事をしようと思ったのが高校2年生の時でした」。そんな気持ちで徳永先生が終末期医療のための野の花診療所を鳥取市に開設したのが2001年。高名な作家(講談社ノンフィクション賞)にして名医(若月賞)。講話集はCDにもなっています。劇団民藝「野の花ものがたり」のモデルにもなりました。でも、そんな堅苦しさを一切感じさせない人間っぽさで、「この人に会いたい」「この人の話を聞きたい」と思わずにはいられません。

第5回 11月10日(土) 藤田次郎(琉球大学医学部付属病院長)/ 樋口耕太郎(トリニティ)

藤田先生は、これまでに英語・日本語合わせて1150編を超える論文を執筆されるなど、医学者として驚異的な実績を残されています。一方で、2015年に琉球大学医学部付属病院長に就任すると、病院経営と事業再生にも手腕を発揮され、病院という大組織の変革をリードされてきました。人並み外れた実績にも関わらず、ガチガチの左脳派エリートとはまったく異なる雰囲気をお持ちの方で、沖縄のスピリチュアリティを理解される一面も魅力です。

第6回 11月24日(土) 加藤忠相(あおいけあ代表)

あおいけあの介護施設は、型破りなくらい人間中心に運営されていることで知られ、全国の介護業者に衝撃を与えています。あおいけあをモデルにした映画『ケアニン』がヒットし、NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』でも取り上げられました。最近では、漫画あおいけあ物語も出版されています。加藤さんは、今や介護業界のスーパースターといった存在ですが、ご本人は「あたりまえのことをしているだけ」「むしろ、社会ではなぜこれがあたりまえじゃないんだろう?」と、いたって冷静。そんなところも魅力です。

第7回 12月8日(土) 奥野修司(ノンフィクションライター)

奥野さんは、多くの受賞歴をお持ちの著名作家ですが、一つの作品をまとめるために長期間丁寧な取材を行うスタイルでも知られています。『満足死 寝たきりゼロの思想』 『看取り先生の遺言 がんで安らかな最期を迎えるために』 『「副作用のない抗がん剤」の誕生 がん治療革命』 などの取材を通じて、介護と終末医療についての知見が深く、現在介護と医療に関連する政府の立法プロセスにも深く関わっていらっしゃいます。2017年には東北大震災後の霊体験を聞き取りしたノンフィクション『魂でもいいから、そばにいて ー3・11後の霊体験を聞く』を発表して注目されました。本書はグリーフケアにも利用されているとのこと。

第8回 12月22日(土) 武元康明(半蔵門パートナーズ代表)/ 樋口耕太郎(トリニティ)

武元さんは、ヘッドハンターとして21年間のキャリアを持ち、医療業界では世界の第一人者のひとりです。1年の大半は出張で日本中を飛び回っています。年間で最も移動距離の長い日本人の一人ではないでしょうか。著書や講演も多く、最近ではテレビ東京のドラマ『ヘッドハンター』の監修もなさっています。武元さんほど、多くの医療業界のトップ人材と会い、話に耳を傾け、人を見極め続けてきた人はいないのではないでしょうか。これだけ多くの方々の話を聞き続けてきた方の話をぜひお聞きしたいと思うのです。

第9回 1月12日(土)金城隆展(学術博士・臨床倫理士)/ 名嘉地めぐみ(医学博士・琉球大学医学部)

人が死に向き合うとき、命に関わる選択を迫られたとき、私たちは何を頼りに決断するべきなのでしょう。この答えのない問題に、倫理学の観点から向き合い続けていらっしゃるのが、金城先生です。先生は、「倫理とは詰まるところ、一つひとつの選択に真摯に向き合う態度・姿勢である」とおっしゃいます。人生は小さな選択の連続です。小さな選択を大切に積み重ねる先生の生き方から学ぶことは多いと思うのです。

名嘉地先生は、琉球大学医学部の医学教育企画室で臨床実習のカリキュラムを再構築されています。とても人を惹きつける力の強い方で、善意で人に接し、人の自由な生き方のために勇気を貸す、そんな生き方をされていらっしゃる方です。

第10回 2月2日(土)小山珠美(看護師・口から食べる幸せを守る会理事長)/ 樋口耕太郎(トリニティ)

人間にとって、食べるということは、生きるということ。食べることと、生きる喜びは、切っても切り離せないもの。小山さんは「摂食嚥下障害」を抱え、食べる力を失いつつある高齢者に、食べる力を回復させるエキスパート。NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』に出演するなど、嚥下(えんげ)のプロフェッショナルとして全国的に知られるカリスマ看護師です。食の大切さが過小評価されている現代、小山さんから学ぶことの意味は計り知れません。

第11回 2月16日(土) 飯田史彦(光の学校主催・経営心理学者・カウンセラー)

飯田先生は、元福島大学で教授を務められた経営心理学者であると同時に、『生きがいの創造』など、200万部を超える「生きがい論シリーズ」のベストセラー作家としても知られています。ご自身の講演会は1000人の方々が集まるほどの人気です。しかしなんといっても、本学の件で、直接やりとりをさせていただいたときの、飯田先生の細やかさと思いやりは、感動的でした。多くの人に注目される立場でありながら、小さな人間関係にこれほど丁寧に意識を割かれる生き方から、すでに大切な学びを頂いている気がします。

第12回 3月2日(土) 樋口耕太郎(トリニティ)

『命の学校』第1期で、樋口は第1回、第5回、第8回、第10回(それぞれ90分)、第12回(180分)の講義を担当します。

場所: 沖縄大学3号館101教室(那覇市国場555番地)。 駐車場のご案内はこちらを参照ください。駐車場から教室までは少々距離があります。時間に余裕を持ってお越しください。
受講料: 12回講座3万円(消費税込)
受講資格: 業界・職業など不問
お申込み: 本ページ右下の「お問い合わせ」をクリックして、以下の内容をご送付下さい

①お名前
②メールアドレス
③ご所属と簡単な担当業務・役職

『命の学校』について: キャリアを築きながら成長する過程で誰もが突き当たる壁は、有能な仕事人であることと、生産的なリーダーであることは、異次元の隔たりがあるということでしょう。リーダーとして成功するためには、仕事をこなす力とはまったく別の力を学ばなければならないという意味であり、それは、本質的に、仕事の能力とはまったく無関係なものです。

私は、14年前沖縄でリゾートホテルの経営に深く関わったときにこの問題に直面し、人に対する深い深い関心を注ぐことが、その本質なのだと思い至りました。もちろん、人が大切だと言わない経営者も、子供が大切だと言わない親もいませんが、問題はその深さなのです。従業員に関心を示すのではなく、従業員の見つめる先を見る。従業員がもたらした成果を褒めるだけでは、それは経営者の関心ごとに過ぎないからです。子供に関心を示すのではなく、子供の関心の関心を示す。親から見れば、興味のわかないアニメの話も、子供にとっては重大ごと。子供はその人生の重大ごとを分かち合あえる、誰かを渇望しているのです。

「純粋な意味で、人の関心に関心を注ぐ人」という視点で見ると、社会でいかにリーダーシップが不足しているかという事実に驚かされます。そして、その無関心によって、どれだけ多くの人たちが傷ついているかも・・・。

『命の学校』は人を、命を、見つめる学校です。人の関心に関心を持ち続けたプロたちの話に耳を傾け、彼らの生き方から学ぶことが、より良き人間関係、ひいてはより良き社会の実現につながることを願っています。

樋口耕太郎

今年の夏は暑かったですね~!…と、もう過去形になるほど、秋の風が何やら
吹き始めています。
あなたのこの夏はいかがでしたでしょうか。
9月になりますと、「秋分の日」「十五夜」と、もうすっかり秋の暦。
本当に季節の巡るのの早いことったら!あれよあれよという間に今年だって
もう明けてしまいますよ~。

さて。先日のこと。
麗王で私の15年程前の写真を見た方が私に向かって
「このかわいい女性は誰なの?」と冗談ではなく真顔で聞かれるんです。
「もちろん私ですよ~。」とお答えすると、
「は?ウソでしょ~?本当は誰なの?」と。
……。
昔の私を褒められて嬉しいと喜ぶべきか、
今の私は昔の写真から想像もできないほど老けているのだと知って落ち込むべきか…。

最近、仕事机に、鏡を置いてみました。
パソコンを立ち上げてにらめっこして、ふと目線をあげると自分の顔がその鏡に
映っています。最初はぎょっとして、いかに自分が険しい顔で仕事をしているかを見て、
一瞬にして目を伏せてしまいましたが、最近は、しっかり見られるようになりました。

への字になった口元の口角をあげてみたり、ほおや額を指で持ち上げてみたり、
あれこれ自分の顔を触ってみるのですが、どう頑張っても昔の自分にもどれません。
でも問うてみます。
昔のほうが好き?
答えはノー。
確かに若かった頃の顔のほうが良かったと思うけれど、好きなのは今の自分。
パートナーとも巡り会え、仕事も今まで続けることができました。
鏡に写った自分の顔をまじまじと眺め、様々なことを思いおこし、まあいいか、と
許してあげました。
実は見ているのはシミや皺ではなく、頑張った自分の瞳の奥だったのです。

昔から持っているその古い鏡に映った自分。
綺麗とはほど遠く、欠点ばかりではあるけれど、ごく簡単なお手入れを続けてきた
自分にも今は愛おしさを感じています。
なので今は鏡をのぞくたびに自分ににっこり笑うようにしています。
シミや皺を気にして、歳を取るのを嫌がらず、気にせずに、
それよりも、「心の皺」は深くしないように努めたいです。

あなたも鏡をまっすぐにのぞき、自分の名前を10回、はっきりと声に出してみて。
きっと誇りが甦ります。

「20歳の顔は自然の贈り物。50歳の顔はあなたの功績。」
ーココ・シャネルー

月曜日は敬老の日。
老いることを厭わずに、歳を重ねた功績にどうぞ目を向けてみてくださいね。
登った山から見える景色もまた格別なものですよ。

* 麗王便りバックナンバーは弊社HPからお読みください。
http://www.trinityinc.jp/updated/?p=10706
* 定休日は日曜・月曜・祝祭日です。

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子