昨日は樋口のお誕生日。平日でゆっくりとお料理を味わう時間もなかったので
今日の休日に改めて樋口の大好きなカレーを贅沢な尾崎牛で作って
お祝いしようと思います。和風だしをきかせて煮て、おそば屋さん風のほっとするお味で。
生で食べても美味な、みずみずしさが増した冬の有機大根のおかかサラダも添えて。

【末金典子】


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材料:
宮﨑産の無投薬尾崎牛の切り落とし肉(300g)
しめじ(200g)
原木生椎茸(8個)
有機たまねぎ(1個)
岐阜県下呂産「龍の瞳」(有機JAS)を、ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋で炊いたごはん(2合分)
だし汁(4カップ)
S&Bカレー粉(大1〜2)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
オーサワの一番搾り菜種油
有機しょうゆ
片栗粉

作り方:
①しめじは石づきを切って小房に分ける。原木椎茸は石づきを切り、薄切りにする。有機たまねぎは縦に薄切りにする。牛肉は食べやすく切り、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々をふる。片栗粉大さじ2を水大さじ4で溶き、水溶き片栗粉を作る。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ1を中火で熱し、有機たまねぎと牛肉を炒める。肉の色が変わったらきのこを加えて2分ほど炒め、だし汁を注ぐ。
③煮立ったらアクを取り除き(とはいえ、尾崎牛はまったくアクが出ません)、カレー粉と有機しょうゆ小さじ4を加えて、3分ほど煮る。伊平屋の塩小さじ1/2〜2/3で味をととのえ、水溶き片栗粉をもう一度混ぜてから加え、手早く混ぜてとろみをつける。ごはんとともに器に盛る。

材料と作り方(有機だいこんのおかかサラダ):
①有機だいこん1/6本(約200g)は皮をむき、縦4等分に切ってから薄切りにする。冷水にさらし、パリッとしたら水気をしっかり切る。有機しょうゆ小さじ2、美濃有機純米酢小さじ1、オーサワの一番搾り菜種油大さじ1弱を混ぜ合わせ、ドレッシングを作る。
②有機だいこんを器に盛り、ドレッシングをかける。削り節1パック(5g)を振る。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

2月27日は私の51歳の誕生日でした。メッセージを下さった皆さん、ほんとうにありがとうございました。みなさまへお返しのメッセージです。

*   *   *

私は学ぶ、ということには3つのプロセスが必要だと思っています。

第一の学びは、一般的に「学習」と考えれられているもので、知識を増やし、論理的な思考力を身につけ、物事の因果関係を理解する作業です。いわゆる「常識」を身に付ける学習だと言えるでしょう。

ただし、この段階ではまだ、これらの情報は自分の言葉になっているとは限りません。いわゆるエリートと会話していて、彼らが膨大な知識量と、分析力を持ちながら、自分の言葉でしゃべっているように聞こえない時がありますが、それは現代社会の学びが、第一段階に偏重しているからでしょう。この段階では、どれだけ膨大な知識を身につけていても、他人の言葉にすぎません。

知識としては知っていたはずの情報が、あるとき、「腑に落ちる」ことがあります。これが私の考える第二の学びであり、他人の情報が自分の血肉になる瞬間です。第一の学びで身につけた他人の情報が、自分の言葉になります。自分のパラダイムが拡大し、新たな世界観を自分の人生に取り込むのは、このときです。この瞬間、私たちはそれまでの自分の常識を飛び越えて、新しい世界に足を踏み入れることになります。

第二の学びの難しさは、第一の学びとはまったく異なるプロセスで生じるだけでなく、多くの場合第一の学びがそれを阻害するという点でしょう。第二の学び、 パラダイムシフトは、第一の学びによって積み上げた「常識」を飛び越える必要があるからです。言葉を変えれば、既存の世界観に基づいて「理屈」に合わない こと、「合理的」に判断不能なことを実行しなければ、自分の既存世界観を広げることはできないのです。

つまり、第二の学びとは、損得を超越したプロセスなのです。誰でも損だと思えることはしたくありません。しかし、その先にしか学べないことがあります。だから、人生では、失敗から学び、人から傷つけられて強くなり、騙されることで新しい機会を得るのです。

その中でも、もっとも「合理的に」パラダイムを飛び越える方法があります。それが愛です。たった一人との出会いによって、それまでまったく考えもしなかった場所に住み、仕事を変え、生き方が180度変わることは日常茶飯です。愛は盲目とも言いますが、だからこそ、その人の人生を非連続に拡大するのです。

3歳の子どもが父親に連れられて、生まれて初めてプールに行き、プールサイドから離れて、お父さんが呼ぶ方に思い切って飛び込むとき、「合理性」は存在しません。少し大げさに言えば、自分の命を平気でリスクにさらすのは、お父さんに対する信頼があるからであり、お父さんへ(から)の愛情によるものです。

3歳の子どもでさえ、愛があれば命を捨てて、水に飛び込むことができます。その瞬間、泳ぎなど不可能だと思っていた世界観がシフトして、自分は泳げるんだ、という新たな人生を学ぶのです。

私たちの学びは、愛によって支えられています。誕生日を迎え、ここからまた1年、多くの人たちとそんな接し方をしたいと思っています。

*   *   *

そして、第三の学びとは、「身につける」ことです。いかなる学びも、地道な行動の繰り返しによって自分の習慣に取り込まなければ、長期的に人生を変える原動力にはなりません。

地道な行動はもっとも目立たず、人から評価されることもあまりありません。これがもっともおろそかにされている点かもしれませんね。

【樋口耕太郎】

無添加えびとお豆腐と有機玉ねぎで作る洋食屋さんメニューです。
えびは木べらなどでつぶして身をくずすと、ぷりっとした食感が楽しめます。

【末金典子】


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材料:
無添加むきえび(300g)
木綿豆腐(100g)
有機玉ねぎのみじん切り(1/2個分)
片栗粉(大2)
ムソーの有機薄力小麦粉(適量)
宮城農園のEM有精卵・溶きほぐし(適量)
岩手県産南部小麦で作った無添加パン粉(適量)
オーサワの一番搾り菜種油(適量)
ブロッコリー(1/2個)
有機プチトマト(8個)
国産レモンのくし形切り(2切)
伊平屋の塩

ソースの材料〔無添加有精卵マヨネーズデルモンテ有機トマトケチャップ各大さじ2、カゴメ有機ウスターソース小さじ2〕

作り方:
①えびは木べらなどでつぶす。ブロッコリーは小房に分けて、伊平屋の塩少々を加えた熱湯で2分ほどゆでてざるに上げる。
②ボウルにえびを入れ、豆腐をペッパータオルで包んで絞るようにして水気を拭いてから加え、有機たまねぎ、片栗粉、伊平屋の塩少々を加えて手でしっかり練り混ぜる。8等分にして平らな円形にまとめ、有機小麦粉、溶き卵、パン粉の順にころもをつける。
オーサワの一番搾り菜種油を中温(170℃)に熱し、②を入れて両面をこんがりと揚げる。きつね色になったら油をきる。器に盛ってブロッコリー、有機プチトマト、国産レモンを添え、ソースの材料を混ぜ合わせてかける。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

有機ほうれん草は、初めにさっと炒めるだけでOK。
甘辛く下味をつけた紅豚と合わせ、ご飯がすすむ一品です。
ほどよく歯ごたえが残るよう、ゆですぎないかぼちゃがポイントのナムルも一緒に。

【末金典子】


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材料:
有機ほうれん草(2わ・600g)
沖縄県産紅豚もも肉(320g)
春雨(80g)
有機白いりごま(小4)
有機しょうゆ
粗糖
マルホンの太香ごま油
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう

作り方:
①有機ほうれん草は根元を切り、長さ4㎝煮切る。春雨は熱湯で3分ほどゆでてざるに上げ、水気を切って、長さ5㎝煮切る。豚肉は、横に幅3㎝に切ってボールに入れ、有機しょうゆ小さじ8、粗糖、ごま油各小さじ4を加えて手で揉み込む。
スイスダイヤモンドのフライパンマルホンの太香ごま油を小さじ4を中火で熱し、有機ほうれん草を入れて炒める。しんなりとしたら、伊平屋の塩をひとつまみ、有機粗挽きこしょう少々を加えてさっと混ぜ、バットなどに取り出す。
③続けて、フライパンを中火で熱し、豚肉を入れて1分ほど炒める。肉の色が変わったら、春雨を加えてさっと炒めあわせ、火を止める。②の有機ほうれん草を加えてひと混ぜし、器に盛って、有機白いりごまを散らす。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

年末年始の夏日のような暖かさはどこへやら、1月の後半からは
沖縄本島で初のみぞれも降るなど冬らしく寒い日が続きましたね。
インフルエンザも流行っておりますが、あなたはお変わりございませんか。

明後日の日曜日はバレンタインデーですね。
バレンタインデーというと、若い女性のための恋のお祭り、という印象が強いかも
しれませんが、この日の歴史は古く、ルネッサンスのヨーロッパの宮廷では
紳士淑女が愛を記念して食卓を囲んだり、ゲームに興じていたという記録が
あります。由緒あるものなんですね~。
御存知のとおりバレンタインデーとチョコレートの結びつきは日本独自のものです。
面白いことに古い時代のヨーロッパではバレンタインデーには鳥料理を食卓に
出すのが宮廷での定番だったよう。仲睦まじい鳥のカップルにあやかろうと
したのだとされています。
2月14日頃に小鳥たちがつがいになるという伝承もあり、このあたりが
バレンタインデと-恋が結びつくきっかけになったのかもしれませんね。

さて。
私の好きな言葉に
「スコアボードではなく、グラウンドで行われている試合をしっかり見る」
というのがあります。結果やデータを知るのに一所懸命になるのではなく、
実際にそこで変化していること、そこで動いていること、そこで起きていることを、
よく観察するという意味です。
何でも簡単に知ることができる時代だからこそ、とても大事なことだと思います。

永六輔さんが以前こんなふうなエッセイを書かれていました。
通信簿をお母さんに見せたら
「これは学校の先生がお前を見ているのであって、私には関係ない」
と言って、一切見なかったそうです。
通信簿に表れない自分の息子の良さがあると思うお母さんの気持ち。
ちょっと極端だけど、とてもいいお話だなと思いました。

常々思い、麗王でも心がけていることは、
どんなことでも、よく見るということです。
よく見るということは、見つめるということ。
見つめるということは、隠れているいいところを見つけるということ。
人でも、モノでも、見えていることがすべてではありません。
自分のことを贔屓目に考えてみると目に見えないすてきなところや
自信のあるところ、いろいろな秘密もありますよね。そういうものは、
ぱっと見では見えませんもの。

いいところを見つけられたら、それは自分が第一発見者であり、
自分だけの「好き」になります。そういう「好き」は一生の宝ものです。
たとえば、人を好きになることも、見つけた宝ものがあってのことでしょう。
宝ものなんだから、自信を持って大好きになればいいのです。

このバレンタインデーを、大人の穏やかな愛を大好きなあの人に伝える、
いいきっかけにしてはと思います。

【末金典子】

ロース肉はお肉のもっている脂を活かして焼くと、油を使わずにすみ、
余分なカロリーをカットできるという調理法の工夫で、ジューシーな焼き肉も
安心メニューに! 有機ネギサラダをどっさりのせると、血流がよくなり、
体もあたたまりますよ~。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚ロース6㎜生姜焼き用(450g)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
有機万能ねぎ・斜め薄切り(1.5束)
〔有機にんにくすりおろし(1.5かけ)、
マルホンの太香ごま油(小1.5)、伊平屋の塩(小3/4)、有機一味唐辛子(少々)〕

作り方:
①豚肉は塩、こしょうをする。
スイスダイヤモンドのフライパンを熱して①を入れ、強火で両面をこんがり焼く。
③有機万能ねぎはを加えてあえる。
④器に②を盛って③をのせる。

☞基本的に豚肉を焼くだけ。ごま油と塩の質が良けれれば良いほど美味しい仕上がりになります。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

トマトをくりぬいた中身も煮汁に使います。

【末金典子】


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材料:
イタリアントマト(9個・約1,200g)・・・イタリアントマトが入手できなかったので、有機トマトで代用。
沖縄県産紅豚ひき肉(350g)
有機玉ねぎ・粗みじん切り(3/4個)
有機万能ねぎの小口切り(適量)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
オーサワの一番搾り菜種油
有機しょうゆ
タカラの有機本みりん

片栗粉

作り方:
①有機トマトは上部を少し切り落とし、下部の内側に包丁で切り込みを入れてスプーンで中身を切り抜く。
②①の上部は細かく刻み、くりぬいた中身と合わせ、水を足して3カップ弱にする。
③ボウルにひき肉、伊平屋の塩小さじ3/4、有機粗挽き黒こしょう小さじ2/3を入れて練り混ぜる。9等分にし、①の有機トマトに詰め、肉の面に片栗粉を薄くまぶす。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を大さじ2.25を熱し、③の肉の面を下にして約3分焼く。焼き色がついたらいったん取り出す。
オーサワの一番搾り菜種油を足し、有機玉ねぎを炒める。透き通ったら、②を加えて混ぜ、ふたをして3〜4分煮る。有機しょうゆ、タカラの有機本みりん各大さじ2を加え、④を戻し入れる。ふたをして約10分、時々返しながら弱火で煮る。器に盛り、有機万能ねぎを散らす。

☞イタリア風のようでもあり、和風のようでもあり、日本ならではのフュージョン料理です。トマトの酸味が有機しょうゆと有機みりんの和風味付けと混じって独特の美味しさになります。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

「ギノワンチュー、ウシェーテー、ナイビランドー」

意外な一言を、沖縄県の宜野湾市長選挙から4日ほど経った宜野湾市での現地取材で、市民の一人から「こんな風に私らは今回の選挙のことを言っていたんですよ」と聞かされた。どこかで聞き覚えのある言葉なのだが、最初は何を言っているのかよく分からず、少し考えて、ハッとした。


Rodrigo Reyes Marin/アフロ

これは琉球語で「宜野湾の人を、ばかにしては、いけません」という意味である。

同時に思い起こしたのが2015年5月、那覇市のセルラースタジアム。反辺野古新基地建設のための県民集会で、集まった3万人の人々に、翁長雄志知事が吐き出した言葉は「ウチナンチュー、ウシェーテー、ナイビランドー(沖縄の人を、ばかにしては、いけません)」だった。このとき、安倍首相に向けて放たれた翁長知事の一言に会場がぐらりと揺れた感覚は、きっと生涯忘れないだろう。おそらくは沖縄政治史に刻まれる一言である。

それから1年と経たないいま、ところを変えて、今度は、翁長知事に向けて、ブーメランのように、この言葉が語られていたとすれば、あまりにも皮肉な話である。しかし、今回の宜野湾市長選における「オール沖縄」陣営の立てた志村恵一郎候補が喫した予想外の大敗を説明するには、辺野古問題を強引に争点にしようとしたオール沖縄陣営に対する「宜野湾の人を、ばかにするな」という市民の感情抜きには、どうしてもうまく説明がつかない。

宜野湾市には、辺野古移設問題の原点である海兵隊の普天間飛行場がある。人口はおよそ10万人。その市長選で、志村恵一郎候補は、自民・公明が推す佐喜真淳候補に、得票率で10ポイント以上、票数で6千票近い差をつけられた。事前の「接戦」予測を大きく裏切る惨敗だった。

翁長知事と「オール沖縄」陣営が、宜野湾市民にここまで拒否された理由は決して複雑なものではない。それは「戦うべきではない選挙で、戦えない候補を持ち出し、戦えない戦略で戦った」からだった。

(以下略)

宜野湾市長選の敗北「翁長時代」終わりの始まりか
(2016年02月04日 Wedge Report )野嶋剛より転記。

*   *   *

先日野嶋さんと会話していて再認識させられたことは、「オール沖縄」とって宜野湾市ほど部の悪い選挙区はないということだ。

沖縄ではとても口にしにくいことだが、「オール沖縄」と宜野湾市は構造的に重大な利益相反関係にある。明らかな因果関係として、「オール沖縄」が辺野古移設を阻止すれば、宜野湾市にとって20年近く戦ってきた「危険性除去」をほとんど振り出しに戻すことになるからだ。これが、「オール沖縄」の最大の矛盾点であり、この問題に対してどのように向き合うかが、「オール沖縄」の理念と哲学を示すことになる。

これが形として現れたのが今回の宜野湾市長選挙だったろう。選挙結果のことではない。どちらが「勝った」から「正しい」とか「民意」だとか、それぞれの陣営の利害に沿った後付けの議論ではなく、選挙という行動に表れる人間と組織の理念の問題だ。こちらの方が、選挙結果よりもよほど重要だと思うのだ。

もともと、宜野湾市において、市政最大の争点で重大な利益相反を抱える「オール沖縄」が候補者を出すということ自体、極めて難しい決断であったはずだ。志村氏が辺野古移設阻止を最大の争点にして選挙を戦うということは、(少なくとも一部の宜野湾市民からは)「オール沖縄」が辺野古移設阻止という自身の目的を実現するために、宜野湾市に「基地を押し付ける」選択をし、その実現のために「落下傘のような」候補者を擁立した、と映るからだ。

この気持ちが「ギノワンチュー、ウシェーテー、ナイビランドー」という先の発言に現れたのだろう。ショッキングな言葉である。多くのメディアで「ウシェーテー」は「ないがしろにしてはいけません」と穏やかな日本語に翻訳されているが、沖縄方言のニュアンスはもっと激しい語感がある。英語的に言えば 「Don’t fuck with me」に近いだろうか。「オール沖縄」がこれほどまでに戦っている「日本政府が沖縄に基地を押し付けている」理不尽な構造が、そのまま宜野湾市に対する 「オール沖縄」の選挙行動に現れてしまっていたとしたら、これほど悲劇的なことはない。

これが理念の重要性なのだ。理念なき反対運動は決して持続しない。「オール沖縄」とはいったい何のための戦いなのだろう。市民のための戦いなのだろうか、市民とは誰のことなのだろうか、何を勝ち取ろうとしているのだろうか。「オール沖縄」が沖縄のアイデンティティを体現する運動であるならば、理念に向き合う重大な転機なのではないだろうか。

【樋口耕太郎】

1月も早や終わり、明後日はもう節分ですね。
節分というのは、平安時代の宮中儀式「追儺(ついな)」が始まりといわれていて、
この日は立春の前日で文字通り季節を分ける境目。
旧暦でいう大晦日なんです。それで前年の悪疫邪気払いの行事として
この「追儺」が行われていました。

では、なぜ「豆」を投げるのでしょう?
実は鬼の目「魔目」に豆を投げれば「魔滅」するからだとか。

じゃあ煎った豆でないといけないのはどうしてでしょう?
生の豆は芽が出てくるため、そこから鬼が芽を出という説や、
豆(魔目)を煎ることにより鬼を退治するという説もあるそうです。
つまり豆自体が鬼なので、外に投げ「鬼は外!」、あるいは
食べてやっつけろ!というわけですね。

そして節分が明けると立春。旧暦の新年です。
新しい年のエネルギーは一月ではなくて、二月の節分を越えたあたりに
動き始めるのだとか。つまり、節分を越えると、今年のエネルギーが非常に
はっきりしてきますので、今年の幸せに向かう目標や新しいトライは、
この頃にまっさらな気持ちで始めてみるのもいいかもしれませんね。

さて、作家の松浦弥太郎さんが、いつも通っておられる理容室のご主人に
こんなことを聞かれたそうです。
「お仕事でいつも心がけていることはありますか?」と。
なぜなら長年行きつけておられながらも、慣れることなく常に礼儀正しく、
さりげなくこまやかなお客さまへのあたたかい心配りに、
いつも感謝と感動で胸がいっぱいになっておられたからだそうです。

「そうですね。『添え手』という言葉がありますように、仕事はすべて
その心持ちです。」と、ご主人は微笑みながら答えてくださったそうです。

何をするにも、必ず手をやさしく添えて、次の動作なり行いを相手に知らせる
ひと手間をかける。また、手をそっと添えていることで、何があってもすぐに
助けることができる心づもりとでも言いましょうか。

見えなくともその先にいつでも生身の人がいることを忘れずに、
単なるていねいさだけではなく、相手をおもんぱかった振る舞いと、
少し先を読んだやさしさこそが、どんな仕事においても大事であると、
ご主人は教えてくださったということです。

私の仕事は、あなたが麗王にいらしてくださった時に、たのしく、
幸せな心持ちで、笑顔で溢れた時を過ごすことができるように
心を尽くすことです。

この「麗王便り」も大切な人へ一か月に一度か二度お手紙を綴るように、
人を想う愛情という心を精一杯働かせて書いているつもりです。
そして、理容室の御主人のように、「添え手」という言葉をお守りにして、
あなたへ手を添えることを決して忘れずに、仕事という日々を過ごしていきたい、
新しい節目に改めて自分に言い聞かせました。

水曜日はあなたも大きな声で豆をまいて。
「鬼は~外、福は~内!」
複雑な課題の多い今日この頃、厄払いはしっかりとしたいものです。
私も邪気を払うべく、もっと元気になるべく豆を今までより少し多めに撒き、
しっかりと数え歳プラス1個のお豆をいただくことにいたします。
そして今年の恵方の南南東に向かって、幸運をおいしく呼び込む
恵方巻き寿司をガブリ!とまるかぶりするぞ~!
あなたと私の今年一年の幸せを心から願って。

* 麗王でも水曜日は「無添加恵方巻」を御用意いたしておりますよ~。

【末金典子】