2016年の沖縄は選挙イヤーだといわれている。6月には沖縄県議選、糸満市長選、7月の任期満了にともなう参院選は衆院と同時選挙の可能性もあるその皮切りが1月17日に告示され、24日に投開票された宜野湾市長選である。大接戦が予想されていたが、蓋を開けてみれば5857票差で現職の佐喜真淳氏(51)が新人の志村恵一郎氏(63)を圧勝したと言えるだろう。宜野湾市長選挙で5000票以上の差がついたのは15年ぶりだ。

いち自治体の選挙でありながら、今回の宜野湾市長選挙は県内外から注目された。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を推進する政府が佐喜真氏を、移設反対の翁長雄志知事が志村氏を支援したために、政府と翁長知事の「代理戦争」の様相を呈したからだ。

保守陣営のジレンマ

連日の報道を見ていると、菅官房長官の危機感が伝わって来るようだった。長選挙は一般的に「期目を目指す現職が最もい」といわれるが、「オール沖縄」の潮流は強く、一昨年の名長選沖縄県知事衆議院選と自民は3連敗中。政権内部では「沖縄の選挙に弱い菅氏」という声(政府関係者)もあり、宜野湾市長選で敗北すれば、官邸の求心力にも影響が生じる可能性があった。

特に先の知事選では、普天間飛行場の「危険性除去」を望むはずの宜野湾市で、辺野古移設反対を訴える翁長氏が仲井真氏の得票を約3000票上回った。宜野湾市民は、普天間飛行場の返還が大幅に遅れる、あるいは最悪の場合固定化してしまう可能性を容認したとも解釈できる。

政府の「焦り」が最も現れていたのは、普天間周辺へのディズニーリゾート誘致構想だろう。菅氏は「市長からの強い要望」を強調して佐喜真氏の「実績」をアピールするが、「政府関係者によると、実際は構想を最初に提案したのは菅氏」(12月20日 毎日新聞)という見方も根強い。事の真偽は別にしても、普天間飛行場跡地へのディズニーリゾート誘致計画は、ウチナーンチュ(沖縄人)にはいかにも「政府くさい」と映る。

地元意識の高いウチナーンチュに対して、政府との連携は諸刃の剣になる。2014年1月の名護市長選挙で自民党の石破茂幹事長(当時)が500億円の振興基金構想を提示して、名護市民に反発が一気に広がったのは記憶に新しい。「金で票を買う」ように映る「支援」は沖縄では大いにマイナスだ。さらに、名護市本部(もとぶ)町への誘致が進行中と報道されているユニバーサル・スタジオ・ジャパンに対してウチナーンチュがことのほか冷静であるようにも感じられ、本当に宜野湾市民がディズニーリゾートを望んでいるかどうかは疑わしい。

さらに、これが実現したとしても早くて10年先だろう。佐喜真氏の任期中に実現する可能性の方が低い。降ってわいたようにディズニーを連呼しても選挙対策のリップサービスだとしか受け止められないのではないだろうか。

しかしながら、保守陣営最大の矛盾点は、「危険性除去」を主張することができても、必然的な因果関係である「辺野古移設推進」を口にできなかったことだ。応援演説に参加したある議員は、「保守陣営の選挙対策本部からは、辺野古について一言も言うな、と釘を刺された」と打ち明けてくれた。佐喜真氏が主張する「普天間飛行場の危険性除去」は、明らかに辺野古移設を前提としている。「移設先なくして危険性除去は不可能なはずなのに、正々堂々と移設先を語らないのは、有権者に嘘をついているような気分になった」という。

また、公明党本は2015年5月16日、那市のパレットくもじ前で「普天間飛野古移に反し、外、国外移を求める演会」いていた(5月17日琉球新報ホームページ)。佐喜真氏は今回の選挙で自民党、公明党の推薦を受けており、公明党の手前辺野古移設を口にできない。しかし公明党も佐喜真氏が辺野古移設を推進する自民党に歩調を合わせていることを知らないはずはない。

このような事情によって佐喜真陣営は、「普天間飛行場の危険性除去、固定化絶対阻止」を強く訴え、ただし「移設先は言及しない」という選挙戦術を選択した。

「オール沖縄」のジレンマ

翁長氏は選挙に強い政治家で、今まで実質的に負け戦を戦ったことはない。24日の宜野湾市長選挙では、その翁長氏が先頭に立った。「オール沖縄」を支持母体とする翁長知事が米軍普天間飛行場の辺野古移設阻止を主張する最大の根拠は、先の知事選で「民意」が示されたということ。選挙は民意を知る最大のバロメーターであり、宜野湾市長選挙に勝つことが「オール沖縄」が主張する「民意」を裏付ける、という位置付けでもあった。逆に、「オール沖縄」に支持を受けた志村氏が敗れれば、政府に「沖縄の民意は辺野古移設反対ではない」と反撃の余地が生まれる、という危機感の裏返しもある。選挙期間中は翁長知事をはじめ、糸数慶子参議院議員、照屋寛徳衆議院議員、城間幹子那覇市長、稲嶺進名護市長ら「オール沖縄」系議員たちが、本人たちの選挙かと思うほどに連日宜野湾市で熱弁をふるった。

このような「オール沖縄」側の事情によって、志村氏は「オール沖縄」の主張に沿った論陣を展開した。「普天間飛行場の辺野古移設断固反対」である。沖縄タイムス社が主催した座談会でも、志村氏は「新基地を作らせないという県民の総意を宜野湾市民が支え、日米政府に新基地建設を断念させる」ことを重要な争点としている。

「オール沖縄」にとって辺野古移設断固反対は最も重要な主張だが、宜野湾市民の思いはもう少し複雑だ。「新基地を作らせないという県民の総意を宜野湾市民が支える」という志村氏のメッセージは、宜野湾市のためというよりも、「オール沖縄」の別動部隊のようにも聞こえる。それが宜野湾市民にとって、どこか他人事に感じられたということはないだろうか。

そもそも志村氏が宜野湾市長候補者として擁立されたのは、父親が自民党県連会長を務めた沖縄政界の大物であったということが大きい。「保守系の票を切り崩せる」候補者として、選考にあたっては翁長知事が深く関与したとの報道もある。一方で、志村氏は沖縄県の元幹部と言っても中間管理職である統括監に過ぎない。「オール沖縄」から市政運営に実績豊富な人材を探しきれずに家柄重視で選んだという印象は拭えない。票を取るという点において、あるいは有効な選択になり得たかもしれないが、「オール沖縄」の組織色が強いからか、志村氏個人の実績や人柄や政策が弱いからか、市長候補の人柄が霞んでしまった印象がある。実際、公開討論や報道などを見る限り、当選した後に本当に市政運営を任せられる人物かどうかという視点で考えると、志村氏に具体的かつ説得力のある政策やビジョンやプロセスがあったとは言い難い。

ただでさえ革新市政の欠点は政策の実効性に欠けることだ。普天間飛行場を擁する宜野湾市は1985年の桃原正賢市長以来、2012年に現職の佐喜真市長が当選するまでの間、実に27年間に渡って革新市政が実質的に継続してきた地盤であるが、その間に、東シナ海に面して商業的にも環境的にも価値ある西海岸の開発地域は、倉庫とラブホテルとパチンコ店が連なる凡庸な地域になってしまった。コンベンションセンター前の戦略的な開発用地も、計画が何度も修正された後に一貫性のない雑然としたB級商業施設群に決着した。

2012年の前回の選挙で、27年ぶりに保守系佐喜真氏が宜野湾市政を奪還したのは、長期間にわたる革新市政の実効性のなさに宜野湾市民がNOという意思を示した結果ではなかったかと思うのだが、その状況において、「オール沖縄」色が強く出過ぎれば、宜野湾市の市政が置き去りにされるという印象が生まれることは想像に難くない。

しかしながら、志村氏の最大の矛盾点は、最大の論点である普天間飛行場の移設問題だろう。「オール沖縄」に歩調を合わせて、普天間飛行場の辺野古移設反対を強く主張するほど、宜野湾市民に対しては、「普天間飛行場をどうするのか」という具体的な説明が求められる。辺野古移設反対は必然的に普天間飛行場の危険性除去を(少なくとも一時的に、最悪の場合は長期にわたって)遠ざけるという決断を伴うからだ。そして、「オール沖縄」もこの点については今までそれほど明確に議論をしてこなかった。あるいは、宜野湾市長選挙までは「しなくても済んできた」と言えるかもしれない。翁長知事は「沖縄の過重負担軽減」が最大の主張であり、日米同盟の弱体化には賛成していないため、辺野古移設を阻止した後の普天間飛行場については、県外移設などの可能性が漠然とイメージされていたにすぎない。ところが、普天間飛行場を擁する宜野湾市ではこの曖昧さが命取りになる。結果として、志村氏と「オール沖縄」が選んだ答えは、「普天間飛行場の無条件閉鎖・即時撤去」である。もちろん移設先はない。

宜野湾市長選挙から考える

普天間飛行場を擁する宜野湾市の選挙は、保革を問わず基地問題の矛盾が表出するという独特な特殊性を帯びている。保守系佐喜真氏は、「危険性除去」を主張できても、その必然的帰結である「辺野古への移設」は口にできない。一方、「オール沖縄」と志村氏は、宜野湾市で「辺野古移設反対」を争点にするためには、普天間飛行場の「危険性除去」を望む地元の声に配慮して、「普天間飛行場の無条件閉鎖」を口にせざるを得ないのだが、これは普天間飛行場の移設問題を20年前に戻すことにもなりかねず、現実味は乏しいと言わざるをえない。この実現には日本政府の安全保障に対する考え方や、米政府と海兵隊の考え方(予算、軍人の待遇など)が変わらなければならないからだ。

佐喜真氏が移設先を語らずに危険性除去を主張するのも、志村氏が普天間飛行場の無条件閉鎖を主張するのもまったく自由だが、それぞれのプランに実効性があるかどうかは、政治家として仕事をする上でとても重要な要素であるはずだ。

結果として、保守、「オール沖縄」いずれも、現実的にほとんど起こりえないことを選挙の「争点」にしてしまっていないだろうか。実質的に不可能なことを「約束」する姿勢によって、主張に矛盾を抱え、選挙戦術を優先し、県民、市民を置き去りしてはいないだろうか? 選挙の票を稼ぐための議論だけが存在し、社会がどうなることが幸福であるか、といった本質は選挙の争点から完全に取り残されているように見える。

宜野湾市に限らず、沖縄社会の問題は基地だけではない。貧困問題がようやく語られるようになっても、それを解決するためには、補助金に頼らず市民の所得を増やさなければならないのだが、そのための具体的な方策はほとんど存在しない。待機児童の解消が政治課題だという認識は生まれても、女性の社会進出を阻んでいる沖縄の特殊要因については議論すらなされていない。給食の無料化が選挙公約に上がるようになっても、子供たちの食事の質を高めることの重要性に気がついている政治家は少数派だ。

それにもかかわらず、相変わらず基地問題と経済振興が沖縄のありとあらゆる選挙の最大の争点であり続けるのは、それが最も票を集めやすいからだろう。悪意があるとは思えないのだが、それでも要は、政治家の都合なのだ。選挙で勝つための基地論争はいつも盛り上がりを見せるが、例えば、貧困問題では票を取りにくい。結果として市民は常に置き去りだ。その結果が社会問題の数々ではないのだろうか。貧困を解決するはずの政治が、貧困の原因になっているとしたら、私たちは何のために選挙をしているのだろう? 政治が拾いあげるべき声なき声とは、このような現状に失望し、投票に出向かなかったサイレント・マジョリティではないのだろうか。

「マシなもの」を選ぶのが選挙だろうか?

今回の選挙では、佐喜真氏が志村氏に勝利したが、これで宜野湾市は「良い社会」になるだろうか?私のこのような疑問について、先の保守系議員はこう答えてくれた。

「保守政治にも問題はたくさんあります。決して理想的なことばかりではありません。しかし、政権運営能力に乏しい左派に比べたら良い選択だと言えるでしょう」

そしておそらく「オール沖縄」の議員に同じ質問をすれば、「革新も理想的とは言えないが、保守より良い選択だ」との答えが返ってくるだろう。これらの議論には、「AとBどちらがマシか、という選択を繰り返すと、社会はより良いものになる」という前提が含まれている。しかし、この推論は本当に成り立つのだろうか。現に、沖縄はどちらがマシか、という二者択一を復帰以来43年間続けてきた。その結果、沖縄社会は県民の理想に近づいているだろうか?それとも遠ざかっているだろうか?

確かにインフラが整備されて、便利な社会になったとは言える。だからと言って、理想に近づいているという実感はあるだろうか? 例えば、最近の子どもの貧困の悪化はもの凄い勢いだ。貧困率が37%を超えるという報道もなされているが、それが事実ならば、沖縄社会はすでに壊れているのかもしれない。この選挙の後、市民の所得は増加するのだろうか?非正規雇用者は減少するのだろうか?貧困問題は改善に向かうのだろうか?シングルマザーは暮らしやすくなるのだろうか?教育水準は向上するだろうか?イノベーターは生まれるのだろうか?

私たちが、選挙で「マシなもの」を選び続けるという行為そのものが、良き社会の実現を遠ざけているということはないだろうか。

私のこのような意見について、先の議員がさらに反論をしてくれた。

「おっしゃっていることは分かりますが、政治は票を獲得しなければ何も始まりません。時には矛盾が生じても、色々な人の意向を反映させなければならないという現実があります」

それでは、仮に、政治とはそのようなものだとしよう。社会をどれだけよくしたいと思っても、当選しなければ何も始まらないのだ、と。当選するための手段として選挙の争点を絞るという考え方はもちろん理解できる。しかし、それを「マシな選択」で終わらせないためには、手段としての選挙を勝ち取った後で、本質的により良い社会を実現するために、本当に社会が望む民意とは何か、そして、それ以上に重要なことだが、その現実的な実現方法を具体的かつ真剣に考え、あるいは「こうすれば社会は理想に向かう」という方向を示すことができる人を発掘・育成・登用し、理想に向けての政治的な行動力を発揮する必要がある。

ビジョンと、それ以上に重要なことだが、ビジョンを実現するための具体的なプロセスが政治機能の本質だろう。決して選挙に勝つことではない。つまり、理想社会にたどり着くためのビジョンなくして、政治は世の中を良くする機能を持たないし、そのビジョンとプロセスなしに、本質的な意味で世の中を良くする政治家たり得ない。

選挙結果は民意だろうか?

民意と選挙結果は似て非なる概念である。顧客が手作りの「おにぎり」を食べたいと思って買い物に出かけても、店頭に添加物の入った「カレーパン」と「インスタントラーメン」しか並んでいなければ、どちらかを買う以外に空腹を満たす方法はない。インスタントラーメンを選んだからと言って、それが顧客の好み(民意)だと言えるのだろうか?

店頭にカレーパンとインスタントラーメンだけを置き、選挙の争点を極端に絞るのは、政治家が票を取るために有効だからだろう。どの候補者も選挙に勝つために必死であることは理解できるが、だからといってこの方法を続けるということは、政治が社会を理想に近づけることを永遠に放棄しているということではないのだろうか?日本では1996年に施行された小選挙区制度が重大な転換点となり、小泉首相の頃からこのようなやり方が一般化したように思える。争点を絞って選挙を戦うのは、幅広い層から票を集めることができるが、民意を矮小化して有権者から白紙手形を受け取る行為に近くなる。政治家にとって魅力的であることは想像できるが、選挙戦術が民主主義の精神からどんどん遠ざかる構造になっている。

以上の理由から、「マシなもの」を選ぶ選挙結果に、真の民意が反映されているとはまったく限らないのだ。真剣に民意を政治に反映させようと考えるのであれば、「マシな社会」ではなく、青臭くも「理想の社会」を語らなければならない。たとえば、ディズニーリゾート誘致はマシな議論に過ぎないが、ディズニーリゾートの実現がいかに労働者の所得を増加させるかを説明できた時、そして実現までの道筋に具体性が生まれた時に理想の議論に近づく。辺野古移設断固反対は(言葉は悪いが)やはりマシな議論であり、辺野古移設を阻止した後でどのような社会を作るかの具体的な青写真が描かれ、それを実現する人材が育ち始めるときに理想の議論に近づく。

世界的なベストセラー「7つの習慣」で、著者のスティーブン・コヴィー博士は、「すべてのものは二度作られる」と述べている。第一のビジョンの創造と、第二の現実の創造である。それが商品でもサービスでも法律でも社会制度でも、この世界に存在するすべてのものは、いったんは誰かの頭の中で描かれたものだ。私たちの心の中で描けない社会は実現することができない、とも言える。

コヴィー博士はまた、組織が失敗するのは、ほとんどの場合第一の創造においてであるという。「マシな選択」を続けながら、理想の社会に近づくことはできないのだ。

サイレント・マジョリティ

私は、沖縄のサイレント・マジョリティとは、基本的な社会の方向性、つまり、沖縄が本土並みを目指して進んできた振興計画のあり方と、それが生み出した環境問題、格差・貧困問題、共同体の分裂など、社会の現状に疑問を持っている層ではないかと感じている。選挙において、そのような民意に最も近いものは、「非投票率」ではないか。店頭に並んでいる「カレーパン」も「インスタントラーメン」も、自分たちが望むものではない、という意思表示は「無投票」という行為に少なからず現れている。

その証拠に、例えば1997年12月21日、普天間飛行場の受け入れの可否を決する際の名護市の市民投票の投票率は82%だった。そこに関心のある論点が存在すれば、市民は投票へと動くのだ。国民市民が政治に無関心だというが、より正確には、「カレーパン」や「インスタントラーメン」に関心がないということなのではないか。

選挙権を行使することはいいことだという。みんな選挙に行こうと呼びかける。しかし、本当は、国民のほぼ全員が、すべての選挙に、実質的に投票を行っているとことはないだろうか。「おにぎり」が店頭に並んでいなければ、お店(選挙)に出向かない、という声なき投票行為だ。

この話を私の友人としていた時に、彼がふと興味深いアイディアをつぶやいた。「無投票も候補者の一人として計算するのはどうだろう?」 もし、「1—投票率」(投票しなかった率)が「当選者」の得票率を上回った時には、民意に叶う候補者が存在しなかったとして、その任期中は首長なしで行政運営を役人たちに任せるのだ。数年であれば首長がいなくても行政は回る可能性は高いし、誤った方向性を示すくらいならなら、政治機能をいったん停止する方が有効な社会運営となるかもしれない。選挙戦術のための争点ではなく、ほんとうに社会が必要とする政策を検討する候補者が増えると思う。

その現実味はともかくとしても、「選挙結果」とは異なる、本当の民意が存在するというメッセージは重要な提起である。政治の目的は選挙に勝つことではない。幸福な社会の実現である。政治家の仕事は、国民と市民を幸せにすることだろう。ほんとうの政治が広がるために私に何ができるか、宜野湾市長選挙をきっかけに、もう一度考えてみようと思う。

2016年1月28日沖縄タイムス+プラスに掲載された。

甘酸っぱいあんがとろ~りお肉にからみ、龍の瞳の有機JASのご飯もモリモリ。
有機ネギをトッピングすると食感に変化がつきます。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚肩ロース1㎝(4枚)
伊平屋の塩(適量)
有機粗挽き黒こしょう(適量)
ムソーの有機薄力小麦粉(適量)
オーサワの一番搾り菜種油(適量)
宮城農園のEM有精卵・溶きほぐし(1個)
〔純米酒、美濃有機純米酢(各大4)、デルモンテ有機トマトケチャップ(大3)、有機しょうゆ、粗糖(各大2)、片栗粉(小1/2)〕
有機長ねぎ・斜め薄切りにし、水にさらして水気をふく(1本)

作り方:
①豚肉は筋切りをして塩、有機粗挽きこしょう各少しをふり、有機小麦粉を薄くまぶす。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を深さ1㎝ほど注いで中火で熱し、①を溶き卵にくぐらせてから並べ入れ、こんがりと色づくまで両面を3〜4分ずつ揚げ焼きにし、取り出す。
③②のフライパンをきれいにして、を入れて煮立てて、とろりとしたら②の肉を戻し入れて全体にからめる。器に盛って有機長ねぎをのせ、有機こしょうを少しふる。

☞お皿はウェッジウッドクイーンズプレーン。乳白色の優しさが料理の色を引き立てます。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

オーガニックカレ-と有機大根のつなぎ役は削り節。無農薬のご飯にも合うけど、
国産小麦粉のおうどんと食べるのもおすすめです。今日はカレ-うどんにしま~す。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚
肩ロース2㎜(450g)
(伊平屋の塩小2/3、有機粗挽きこしょう適量をふって5分おき、水気を拭いて長さ4㎝に切る)
有機だいこん・薄いいちょう切り(1/2本・450g)
有機たまねぎ・縦半分に切り縦に薄切り(1.5個)
有機しょうゆ(大1.5)
削り節(3パック・15g)
オーサワの無添加カレールウ(6皿分・120g)
オーサワの一番搾り菜種油(小3)

作り方:
スイスダイヤモンドのソテーパンオーサワの一番搾り菜種油を入れて、豚肉を中火でさっと炒め、有機だいこん、有機たまねぎを加えて2分ほど炒める。
②水1200mlを加えて煮立たせ、アクを除き、有機しょうゆ、削り節を加える。火を止め、カレールウを加えて溶かし、ひと煮立ちさせる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

スパイシーな下味につけこんだ無投薬刀根鶏をこんがり焼きつけてこうばしく
いただきます。

【末金典子】


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏もも肉(大2枚・500g)
高千穂牧場無添加生乳100%ヨーグルト(1/2カップ・100g)
おろし有機にんにく(1片分)
無添加カレー粉(小2)
デルモンテ有機トマトケチャップ(小2)
伊平屋の塩(小1)
オーサワの一番搾り菜種油(大1)
有機パクチー・有機イタリアンパセリなどでも可(適宜)

作り方:
①余分な脂身をとった鶏肉に、おろし有機にんにく、伊平屋の塩をもみ込む。
②ポリ袋に生乳100%ヨーグルト、無添加カレー粉、有機トマトケチャップ、①を加えてもみ、空気を抜いて口を閉じる。
③冷蔵庫で2時間以上おく。約3日間保存可能。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を熱し、③の鶏肉を、つけ汁を軽くきり皮目を下にして入れ、弱めの中火にして蓋をし、3〜4分焼く。上下を返し同様に3〜4分焼く。
⑤再び上下を返し、蓋はせずに中火にして約1分、表面がカリッとするまで焼く。
⑥器に盛り、好みで有機イタリアンパセリ、あるいは有機パクチーなどを添える。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

有機野菜の甘みをしらすの塩味が引き立てます。

【末金典子】


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材料:
アルチェネロの有機スパゲティ1.4㎜(240g)
しらす(50g)
有機春キャベツ(3.5枚)
無添加野菜だし(150〜180cc)
国産有機レモンの皮(適量)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大7)
有機にんにく(2かけ)
有機唐辛子(2本)
24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー(適量)

作り方:
①有機春キャベツは大きめのざく切りにする。
②有機スパゲティをゆで始める。ゆで上がる2分前に①の有機春キャベツを加え、一緒にゆでる。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブオイル、有機にんにく、有機唐辛子を入れて熱し、香りが立ったら24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー(適量)を加える。オイルによくなじませたら無添加野菜だしを加える。
④ゆであがった有機スパゲティと有機春キャベツを③に加え、ソースがひと煮立ちしたらしっかり混ぜ合わせる。
⑤仕上げる直前にしらすを加え、オリーブオイルをまわしかけて、よくあえて乳化させる。☞しらすは塩分が高いものもあるので、使う前に味見して、加減しながら加える。
⑥皿に盛りつけ、有機国産レモンの皮をすりおろし香りをつける。

☞お皿はパリのサントノレにショップを構えるアスティエ・ド・ヴィラット(Astier de Villatte)の「フルール」。写真中央に薄く「LOVE」の刻印が見える平皿です。

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おしょうゆを控えめにし、無投薬尾崎牛やお野菜の持ち味を生かします。
もっちりとした食感に、ほのかな辛みが広がるお焼きを副菜に。

【末金典子】


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材料(あっさりすき煮):
宮﨑産の無投薬尾崎牛の切り落とし肉(300g)
有機春菊(1わ・約160g)
有機玉ねぎ(1個)
有機しょうがのせん切り(1かけ分)
だし汁(2カップ)
純米酒
有機しょうゆ
タカラの有機本みりん

作り方(あっさりすき煮)
①有機春菊は長さ4㎝に切る。有機玉ねぎは幅1㎝のくし形に切る。牛肉は食べやすく切る。
ルクルーゼの鍋にだし汁、有機しょうが、純米酒、有機しょうゆ各大さじ3、有機本みりん大さじ2、有機玉ねぎを入れて中火にかける。煮立ったら牛肉を加え、アクを取りながら(尾崎牛はまったくアクが出ませんが)肉に火が通るまで煮る。煮汁を残し、肉と有機玉ねぎを器に盛る。
③鍋に有機春菊を入れ、さっと煮て②にのせ、煮汁をかける。

材料と作り方(有機大根お焼き):
❶有機大根1/3本(約450g)は皮をむいてすりおろし、ざるにあげて200gくらいになるまで水気を切る。ボールに入れ、片栗粉大さじ2〜3、無添加青のり小さじ1/2、伊平屋の塩少々を加えて混ぜる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油小さじ1を中火で熱し、❶の1/6の量をスプーンで入れて直径5㎝ほどに広げる。残りも同様にし、弱めの中火で両面をこんがりと焼く。

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トマトの酸味とパプリカの甘さが絶妙な煮込みと、くたっとするまで煮込んだ
菜の花の食感が新鮮なオイル煮を添えて。

【末金典子】


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材料(紅豚のパプリカ煮込み)
沖縄県産紅豚肩ロースかたまり(500g)
有機トマト(4個)
伊平屋の塩(適量)
有機白ワイン(100cc)
有機玉ねぎ(1個)
有機にんにく(1片)
パプリカ(2個)
有機ピーマン(6個)
無添加鶏ガラスープ(水400cc・大2)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大2)

作り方(紅豚のパプリカ煮込み):
①豚肉を4㎝角に切り、きつめに塩をして1時間ほどおく。
②有機トマトは湯むきにして横半分に切り、種をざるに取り出して手で押しながら汁をこす。身は細かく切ってこし汁と合わせておく。
③有機玉ねぎは薄くスライス、有機にんにくはみじん切り、パプリカ、有機ピーマンは2㎝大に切る。
④鍋にオリーブオイル大さじ1と有機にんにくみじん切りを入れ弱火にかけ香りが立ってきたら有機玉ねぎのスライスと伊平屋の塩ひとつまみを入れ蓋をして10分ほどときどき混ぜながら蒸らし炒める。
⑤④に②の有機トマトを加え蓋をして5分煮て、木べらでつぶしながら煮る。
⑥⑤にパプリカ、有機ピーマン、伊平屋の塩ひとつまみを入れ蓋をして5分ほど蒸らし煮込む。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブオイル大さじ1をひき、①の豚肉の水気を拭いて入れ中火で表面を焼き余分な脂を拭き取ってから白ワインを加え煮汁が半量になるまで煮詰め、煮汁と豚肉を⑥の鍋に入れ鶏スープを加え沸いたらアクを取り、蓋をして弱火で40〜50分煮込んで、伊平屋の塩で味を調える。

材料(ターメリックライス):
岐阜県下呂産有機JAS龍の瞳(2合)
カルピスバター(10g)
ターメリック(小1/2)
伊平屋の塩(小1/2)
水(400cc)

作り方(ターメリックライス)
❶米は研いでザルにあげておく。
ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋に❶の米と残りの材料をすべて入れ、普通に炊く。

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今日7日は七草です。

歴史は平安時代にさかのぼります。朝廷では一月七日に若葉を摘み、冬の寒さを打ち払おうとする習わしがありました。一方、海を隔てた中国でも、この日に7種類の菜の煮物を食べれば、万病にかからないという言い伝えがありました。
七草がゆは、この日本と中国の風習が合体し、一月七日に、一年の無病息災を願い、七草を入れたおかゆをいただいて、冬に不足しがちな野菜を補い、お正月の暴飲暴食で疲れた胃袋をいたわるという古人の知恵が、
現代に生き続けている行事なんです。

お休みモードからふだんの生活に切り替えるきっかけとしてはとってもおすすめです!苦みのあるものを食べたいときはからだが浄化を求めているサインともいえそうですね。

我が家は天然の焼き鮭や無添加の数種のお漬け物を添えていただきます。

【末金典子】


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☞ 春の七草は、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。この若草を龍の瞳といっしょに炊いてお粥を作ります。焼き鮭とお漬け物で頂きました。もちろん無添加。スーパーで売られているお魚にはph調整材など多くの添加物が含まれているものが少なくありません。成分表示を確認して購入します。できれば国産、天然、非解凍を選びます。

柴漬けオーサワのものをグリーンリーフで購入しました。「昔ながらの梅干し」はサンエーハンビータウンに置いてある50種類の梅干しの中で唯一無添加のもの。おいしい漬け物を食べるとほっとします。このシリーズでもたびたび登場しますが、安心安全な食材を提供する卸企業、オーサワ(昭和23年創業、本社東京都)、ムソー(昭和44年創業、本社大阪)は数多くの素晴らしい食材を揃えている良企業です。両社とも、オーガニックという言葉が存在する遥か以前からこの分野で努力を重ねている相当な老舗であることが素晴らしいですね。

【樋口耕太郎】

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焼き餃子の要領で、お水を入れてふっくら蒸し焼きにします。
こんがりとした焼き色が食欲をそそります!

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚
ひき肉(450g)
無添加シウマイの皮(30枚)
オーサワの一番搾り菜種油(大3)
〔有機玉ねぎ・みじん切りにし、片栗粉大3をまぶす(大1/2個)、原木椎茸・みじん切り(3個)、有機ねぎ・みじん切り(3/4本)、有機しょうが・みじん切り(小1.5)、伊平屋の塩(3/8)粗糖(小3/4)、純米酒(小3/4)、メガシェフの無添加オイスターソース(小3)、有機しょうゆ(小1.5)、マルホンの太香ごま油小1.5)、宮城農園のEM有精卵・溶き卵(1個)〕

作り方:
①ボウルにひき肉、Aを入れてよく練り混ぜ、30等分にして無添加シウマイの皮で包む。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油をひいて①を並べ、軽く焼き色がつくまで中火で焼く。水をシウマイの高さ1㎝くらいまで入れてふたをして、強目の中火で水分がほとんどなくなるまで5分ほど蒸し焼きにする。最後はふたを取ってしっかりと水分を飛ばす。

☞無添加シウマイの皮は、私の記憶にある限り沖縄県内の小売店では見たことがありません。シウマイ、餃子などの皮は、オイシックスで取り寄せます。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

骨付き肉で作るチキンステーキはうま味が段違い!
手作りデミソースをかければ、華やかなごちそうに仕上がります。

【末金典子】


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏もも骨つき肉(大2本・500g)
オーサワの一番搾り菜種油(大1)
伊平屋の塩(少々)
有機粗挽き黒こしょう(少々)
純米酒(大2)
マッシュルーム・石づきを除いて縦4等分に切る(6個)
有機トマト缶・ホール(1/2缶・400g)、
カルピスバター(20g)、カゴメ有機ウスターソース(大2)、粗糖(大1)、有機しょうゆ(大1/2)〕
大山純生クリーム(適量)
有機パセリ・みじん切り(大1)
ロメインレタス(適量)

作り方:
①鶏肉は骨に沿って切り目を入れ、関節で半分に切って伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょうをふる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして入れ、3〜4分焼く。こんがりとした焼き色がついたら、上下を返して2〜3分焼き、純米酒をふって蓋をし、5分ほど蒸し焼きにし、取り出す。
③②のフライパンをきれいにしてマッシュルームとを入れ、中火で有機トマトをつぶしながらとろりとするまで煮詰める。
④器に②を盛って③と大山純生クリームをかけ、有機パセリを散らし、ロメインレタスを添えます。

☞沖縄で乳化剤などの添加物が含まれていない生クリームはほとんど入手できませんが、私の知る限りパレット久茂地地下のリウボウ本店に大山純生クリームが置いてあります。このお店は沖縄で最も良い食材が揃う場所ですが、車を停めにくいのが難点で、できればおもろまちのリウボウなどにも置いて欲しいと密かに希望しているところです。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

新しい年が始まりましたね!
今年の沖縄のお正月はまるで常夏!?とでもいうぐらい暖かい毎日でしたが
あなたはどんな2016年の始まりをお迎えでしたでしょうか。
私はと言いますと、ごくごくオーソドックスに、大晦日は年越しそばをいただき、
紅白歌合戦を観て今やもうついていけない流行歌のお勉強をこなし、
おせち料理をゆっくり作り元旦にお雑煮・お屠蘇とともにいただき、
初詣には普天間神宮までランニングで行ってお参りをし、初風呂の後は
ヨガも楽しみ、あとはひたすら読書とお料理とDVD三昧というお正月でした。
久々にそういうのんびりとした時間を持つことができましたので、
改めて昨年という年を振り返ってみました。
あなたにとってはどんな一年でしたでしょうか。
禍福さまざまでしたが、とりわけ、戦後70年にあたる年として、いろいろなことを
考えた年だったように思います。

話は少し遡りますが、2001年9・11の後に、アメリカでブッシュ大統領に
武力行使権限を与える決議に対して、上院は98人、下院は420人、
ほかの全員が賛成するなかで、たった一人だけ反対票を投じた下院議員が
いたということを覚えておられるでしょうか。バーバラ・リーという女性議員です。
彼女は、武力の悪循環が制御不能にならないように、熟慮して
決断すべきだと異論を提示しました。すべてが同じ流れに動くときに、
圧倒的多数に対して、一度冷静に考えようという投げかけは、とても
勇気がいる、大きな意味のあるものです。

日本では、安全保障関連法が9月に成立しました。これは、暮らしを
左右する大きな転換です。集団的自衛権の行使容認や、その先の
憲法9条改正が取り沙汰される流れのなかで、賛成にしろ反対にしろ、
私達個人個人がしっかりと考えを持って判断できるようにしなければ
ならないのだと思います。誰かがやってくれるだろう、誰かが考えてくれるだろう
とはもう言っていられないときなのではないでしょうか。
今後もしっかりと注視していきたいものですね。

しっかりと考えたい暮らしの問題は、ほかにもいろいろとあります。
原発やエネルギーの問題をどう解決し、暮らしやすく接続可能な社会に
していくのか、
貧困や経済的な格差をどうなくしていくのか、
都市と地方の格差を少なくし、どこに住んでいても豊かに楽しく
生活できるようにするにはどうすればよいのか、
子育てしやすい社会や、高齢者が安心して暮らすことができる世の中に
するには……。

麗王で様々な立場の方々とこういったいろいろなお話をさせていただいていて
いつもつくづく感じることですが、私達は多様な考えや立場の人たちと
共生しています。
それぞれの人を慮り、相手の気持ちをきちんと理解して行動しつつ、
自分の考えもしっかりと持って誠実に伝えていきたいものだと、
新年の最初に改めて思いました。

今年も麗王でのひとときを優しさや楽しさで包むことができますように。
私もそんな想いで今日からスタートをきりたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

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7日の木曜日は七草です。
歴史は平安時代にさかのぼります。
朝廷では一月七日に若葉を摘み、冬の寒さを打ち払おうとする習わしが
ありました。
一方、海を隔てた中国でも、この日に7種類の菜の煮物を食べれば、万病に
かからないという言い伝えがありました。
七草がゆは、この日本と中国の風習が合体し、一月七日に、一年の無病息災を
願い、七草を入れたおかゆをいただいて、冬に不足しがちな野菜を補い、
お正月の暴飲暴食で疲れた胃袋をいたわるという古人の知恵が、
現代に生き続けている行事なんです。
お休みモードからふだんの生活に切り替えるきっかけとしてはとっても
おすすめです!
麗王では4・5・6日はおせち料理を、7日はこの七草粥を
御用意しておりますのでぜひ召し上がってみてくださいね。

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子

今日はもちろん定番のおせち料理とお雑煮です。


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大阪風のお雑煮は白みそ仕立て。お肉やお魚は入れず、お餅とお野菜だけを具に精進風に仕上げます。カツオ昆布の合わせだし、有機白味噌、有機大根、有機金時にんじん、みつば、有機もち、イクラが材料です。有機京にんじんの鮮やかな赤色は、白みその中でひときわ映え、紅白の彩りがめでたさを感じさせます。お餅は新潟産の有機餅を焼かずにゆでて入れます。

筑前煮は、無投薬平飼いの刀根鶏もも肉、里芋、れんこん、有機にんじん、原木椎茸、有機しょうゆ、タカラの有機本みりん粗糖、カツオ昆布の合わせだし汁が材料です。椎茸は原木椎茸が手に入る場合は必ずこちらを購入します。菌床栽培のものと比べて香りも味もずいぶん異なります。主役の無投薬平飼いの刀根鶏を、煮汁にコクを出すのとうまみを凝縮させるため、先に焼いて表面にこんがり焼き目をつけます。もう1つの主役、根菜は水から下ゆでしておき、雑味をなくしてやわらかく煮ることができるよう準備し、合わせだしと有機しょうゆとタカラの有機本みりんと粗糖で煮てとろみを出し素材に味をしっかりしみこませます。

私たちは料理に白糖をほとんど使いません。甘いだけで砂糖本来の風味がありませんし、料理に使うと何となく粗暴な味になるという印象です。私たちは沖縄県産の粗糖をよく使います。粗糖は精製する前のミネラルや栄養分を含んだ茶色い砂糖で(三温糖などの茶色とは違います)、料理を控えめかつふくよかに引き立てます。残念ながら沖縄県産の有機砂糖はほとんど存在しません。

これも我が家のお正月の定番、柔らかくて、甘辛い味がしっかりしみた煮豚沖縄県産紅豚肩ロース、みやぎ農園のEM有精卵、有機ネギ(青い部分)、有機にんにく、有機しょうが、純米酒、有機しょうゆ、粗糖で作ります。

かずのこは塩かずのこ以外は添加物が入っていますので、自分で塩抜きをしてから、だし汁、有機しょうゆ、純米酒、粗糖、有機唐辛子で味付けします。塩抜きしてから、だし汁、純米酒、有機醤油、粗糖、有機赤唐辛子で5時間漬け込みます。私たちはいわゆる料理酒は使いません。手頃な純米酒を使います。お酒としておいしい方が、料理に使ってもおいしいと思うからです。

他にも、黒豆、紅白なます、丹波の黒煮豆、無添加のいくら、無添加のかまぼこ、さばの塩焼きなど盛りだくさんにお祝いします。いくら名門北海道のカネコメ田中水産のイクラオイシックス経由で取り寄せました。沖縄県内で無添加のいくらやかまぼこを入手できるところを私は知りません。

【樋口耕太郎】