人は本能的につながりを求める存在です。社会から切り離されることは人生における最悪の出来事のひとつであり、人は何よりも孤立を恐れ、必死に自分の居場所を見つけようとして「戦って」います。

沖縄社会(に限りませんが)におけるつながりが希薄化するほど、多くの人のつながりを求めたいという気持ちが高まるのは自然なことでしょう。これ対して最も効果的に応える、典型的なパターンの一つが、「敵」に対峙してまとまることで、これが沖縄ナショナリズム(本土から見ると左派になります)高揚の一因になっているような気がします。

この場合、つながることが一義的な目的ですので、「敵」は恣意的に決定されます。一般的には、(辺野古のように)最も「分かりやすい」ものが選択されます。これが、基地問題としては本質的にはるかに重要であるはずの浦添新軍港にまったく議論が向かない理由ではないでしょうか。

もし人々の関心の矛先が、お互いつながることを優先に決められているとするならば、社会における議論は、その問題が本質的に最重要かどうかという基準で選ばれにくいということになります。むしろ県民の「関心」に応えるのが民主主義であり、メディアの役割であるがゆえに、本当に重要な問題、たとえば貧困などが、政治や報道の主要なテーマとして置き去りにされてきたようにも見えます。

この仮説に異議のある人はいらっしゃると思いますが、仮にこれが正しかったとするならば、私たちが最もしなければならないことは、沖縄社会に前向きで生産的な意味でのつながりを復活させることであり、そのためには、どうしても自立生産的な産業が必要だと思うのです。

私が考える基地問題の最大の問題は、仮にそれが解決しても、沖縄県民を不幸から解消するに過ぎず、それだけでは決して県民を幸福にしないということです。基地がなくなって幸福になるのであれば、本土の多くの県はとても幸せに暮らしているはずです。

基地が沖縄県民を不幸にしているという側面は大いにありますが、逆に、(つながりを失うなど)沖縄県民が不幸だからこそ基地問題が拡大しているという因果関係はないでしょうか?基地に反対する気持ちは私も全く同じですが、私たちは県民を本当に幸福にするために、より深く思考し、活動すべきではないかと思うのです。

お元気ですか?
街にクリスマスキャロルが流れるころ、北風は寒くても心はウキウキしてきますね。
クリスマスはだれもが幸せを感じるシーズンです。

このクリスマス、実はキリスト教よりも古い起源をもっていることを
ご存じでしたか?
クリスマスはイエス・キリストの誕生日を祝うものではありますが、もともとは
ローマで行われていた冬至の祝祭をキリスト教が取り入れたものだと
いわれているのです。
冬至の日、昼が一番短くなりますが、この日を境に光はまた徐々に
復活していきます。この光の死と再生を祝うとても大事な祝祭だったようです。
クリスマスのころ、人々の希望がもう一度復活します。
贈り物をしあうのは、そのことをお互いに歓び、わかちあうため。
またこのころには、目には見えない世界からたくさんの妖精たちもやってくると
されています。
このクリスマスのシーズンにあなたの心にある希望にもう一度、
目を向けてみてはどうでしょう?

さて。
今年も残すところ10日となりました。
あなたにとってどんな一年でしたでしょうか。

この一年本当にお疲れさまでした。
今年もいろいろと御苦労があり大変でしたね。
あなたは今どんなお気持ちでお過ごしでしょうか。
お疲れになっていませんか。
心配事はございませんか。
夜はよく眠れていますでしょうか。
ご病気などされていませんでしょうか。
楽しいことはありましたか。
困ったことなどありませんでしょうか。……

日々麗王に立ちながら、ふと手をとめて、こんなことばかりを思います。
あの人のお顔、この人のお顔…。
とても不安定な世の中の今、たくさんのお店の中から、麗王を選んで
いらしてくださることが、どんなにありがたいことかと考えると、
こんなふうにみなさまのことを思わずにはいられないのです。
この前いらしてくださった時、何かひとつでもお役に立つことはできただろうか。
行ってよかったと思っていただけただろうかと、一人一人のお声を聞きに
お伺いしたい気持ちで一杯です。
いつものように麗王に行ってはみたものの今日はつまらなくて損をしたと
がっかりされないよう、みなさまの大切なお金を無駄にしないよう、心を配り、
そしてみなさまにどんなふうに楽しく時間をお過ごしいただこうかと深く考えながら、
大きく反省をしながら、お一人お一人の肩にそっと手を当てるような気持ちで
ありたいと麗王を続けさせていただいて今年で20年が過ぎました。

今年のクリスマスプレゼントに、シビル・F・パートリッジという人が書いた
「今日だけは 十箇条」という有名な詩を、あなたにお贈りしたいと思います。

1.今日だけは、幸せでいよう。
2.今日だけは、自分自身をその場の状況に順応させて、
自分の家族も仕事も運もあるがままに受け入れて、
自分が周りに合わせよう。
3.今日だけは、健康に気を付けよう。運動をし、身体を大切に思いやり
栄養を摂ろう。
4.今日だけは、素直になって、人の話を聞いて、
精神を鍛えるために自分が必要とするものを読んで、
いろいろなことを学ぼう。
5.今日だけは、人に正直に、親切になろう。
6.今日だけは、機嫌よく、愛想よくしよう。できるかぎり晴れやかな顔をし、
穏やかな口調で話し、礼儀正しくふるまい、惜しげなく人を褒めよう。
7.今日だけは、今日一日だけを生き抜くことにして、人生のあらゆる問題に
誠実に取り組もう。
8.今日だけは、一日の計画を立てよう。予定通りにはいかないかも
しれないが、ともかくやってみよう。
9.今日だけは、一人でくつろぐ時間を30分だけでも生み出そう。
10 今日だけは、どんなことにも恐れないようにしよう。周りの人を愛そう。
笑顔で一日を過ごそう。

この「今日だけは」というのは、今日だけでよい、という意味ではありません。
毎日、新しい気持ちになって、今日という一日を、一生懸命に生きること。
そうすることで生まれる今日は、明日という未来へとつながり、新しい今日が
やってくるのだ、ということだと思います。

こんなふうに、私は、毎日「今日だけは」という心持ちで、麗王で、
人に向き合うことを、心から大切にしています。

あなたが麗王にいらしてくださった時にお話させていただいている自分が、
全てこの「今日だけは」の表れでありたい。
どうかこの言葉が、気持ちが、あなたの心に伝わりますように。

みなさまのおかげで、こうしてまた一年間、麗王を続けることができました。
本当にありがとうございました。
また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

あなたがどうかこの上もなくお幸せでありますように。

* 年内は30日(水)まで、新年は4日(月)から営業させていただきます。

* 今月BS朝日で放送された沖縄大学・樋口先生出演の
田原総一朗さん司会「激論!クロスファイアー」を見逃した方は
このサイトから御覧になることができますよ~。

.。・:*:‘★、.。・:*:・‘☆、.。・:*:・‘
麗王
トリニティ株式会社
末金典子