もやしとエビだけなのに、見た目もお味もインパクト大の生春巻きです。
無添加ナンプラー、有機酢、タバスコ、有機にんにく、粗糖の
甘辛い有機ケチャップソースでいただきます。今日は温かいラーメンも一緒に。

【末金典子】


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▶生春巻きの具にはニューカレドニア産の「天使の海老」をスローフード専門のハイ食材室から取り寄せました。化学的な薬品や飼料を使わずに、自然に近い環境で育てられ、最高級食材として主にフランスと日本に輸出されているブランド海老です。日本では高級料亭で刺身に使われているほど。注文すると冷凍されてキロ単位で届きますが、すべてを解凍しなくても1匹ずつ取り出せるため家使いにはとても助かります。ハイ食材室はオイシックスに加えて、最近私たちの利用頻度が上がっているネットショップです。生春巻きの皮、もやしはいずれもサンエーハンビータウンで。

▶生春巻きのソースはデルモンテ有機トマトケチャップ、水、24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー美濃有機純米酢粗糖(甘糖太陽)、岩手県産有機にんにくすりおろし、タバスコを混ぜたもの。無添加のナンプラーはカルディコーヒーファームで仕入れました。それ以外はサンエーハンビータウンで入手できます。

サンエーの各店舗の中でも、有機食材、無添加食材が充実しているのは那覇メインプレイス、宜野湾コンベンションシティなど一部の大店舗に限ります。小規模店や食品館ではまったく品揃えがなく、大山店くらいの規模でも私たちが購入するものはほとんどありません。例外的に中規模店のハンビータウンでは大店舗に匹敵するか、ときにはそれ以上の取り扱いがあるのですが、オーガニックに対する意識の高い米国人が多い中部地区の特性が反映されているのかもしれません。米軍属(米兵とその家族)は可処分所得が高いため、質の高いものであれば高い価格帯で飛ぶように売れます。それとも、ひょっとしたら、私たちが毎日のように利用するサンエーハンビータウンで、有機野菜などの取り扱いをするよう相当な頻度で投書していることも少なからず影響しているかもしれません。

▶しょうゆラーメンは無添加のものをオイシックスから取り寄せて、私たちの冷凍室にストックしているもの。食材を大量に扱うようになってから、冷蔵庫のフリーザーでは足りなくなり数年前に別途冷凍庫を購入しました。台風のときはいつも、停電が長引いて食材が溶けてしまわないかが心配になります。

▶飲み物は、生春巻きにあわせて有機ジャスミンティーを淹れました。サンエーハンビータウンのオーガニックコーナで入手できます。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

本日沖縄タイムスに私のインタビューを基にした記事を掲載頂いた。経済部の座安記者は、長時間にわたる私の複雑な話を本当にうまくまとめて下さった。

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おおよそ10年に一度、沖縄に津波のように押し寄せる投資バブルが、昨年あたりから再来している。今回の波は、2005年〜2007年のファンドバブル以来。

日米で長らく金融事業に関わってきたが、その間もっとも重要視してきたことのひとつは、「金融とは事業の黒子であるべき」ということ。社会は人が作り上げる事業によって支えられている。人が生み出す本質的な事業価値のために力を貸す、金融は「ブースター」として存在するべきであり、車の舵取りとメインエン ジンはあくまで事業者のものだ。

逆説的だが、金融が「ナンバー2」に徹することで、金融収益も最大化するというのが私の考え方だ。これまでその哲学を貫くことで大きな金融収益が生まれる経験を何度もしてきたし、その度に確信を強めてきた。

ところが、1995年頃からだったと思うが、資本市場を中心に、金融が事業をコントロールし始め、事業はどんどん持続性を失っている。特に2000年を超える頃から、事業会社でも、不動産でも、開発案件でも、資本市場や金融ファンドが社会に大きな影響力を与えるようになった。金融主導で事業が設計され、商品が作られ、従業員が雇用される。こんな社会に持続性はないと思うのだが、この傾向はいまのところ拡大する一方で、それに呼応するように社会の歪みが次々 と顕在化している。

日本において、そして沖縄において、2000年頃を境に生活保護者が急増しているのは、このことと無関係ではないと私は(密かに)考えている。

【樋口耕太郎】