あっという間に3月ですね。
毎年お送りしておりますバレンタインデーの麗王便りは、
今年はハワイで過ごしていたためにお送りできませんでしたので、
今日はそのハワイのことも含めて書こうと思っています。
お茶でも飲みながらゆっくりお読みいただけましたらうれしいです。

今回のハワイは「カイルア」という街の海沿いの一戸建てのお家に連泊で
滞在しました。
カイルアはハワイでも一番好きな街で、全米で一番に輝くビーチがずらりと
並んでいるかと思うと、畝々の美しい山々が街中に迫っていて、
山あり海あり緑ありのそれはそれは美しい街なんです。
ワイキキの喧騒から車でわずか30分ほどですので、オアフ島のどこに行くにも
ストレスもありません。
オーガニックの意識も高く、ファーマーズマーケットやホールフーズや
美味しいレストランやオーガニックショップなどのいろいろなお店が、
コンパクトに街の中心部に集まっているとても便利な街でもあります。

また、ハワイという所は夜空に輝く星がそれはそれは美しい所で、
ハワイ島で見たまさに空から降ってくるかのようなぎっしりの星々には
思わず「うわぁ~っ!」と叫んだほど本当に感動しました。

私は子供の頃も、星空を眺めるのが大好きで、天体観測をしに出かけたり、
毎日のように空を眺めていた時期がありました。
星の瞬きを眺めていると、なぜだか懐かしいような郷愁の思いにかられ、
吸い込まれるような不思議な感覚に誘われたものです。
あなたも、星にまつわる思い出が何か一つはありませんか?

古代の人々にとって星は特別な存在であり、農耕の時期を知る指針として、
あるいは天の予兆を知るすべとして、重要視され、時には神として崇められたり、
枚挙にいとまがないほど、多くの文献に星は記されてきました。

星との関わりは、そのように文化の起源と同じくらい古いと思われますが、
自然予知や神秘的な事柄だけでなく、星に特別な思いを抱くのは、
なぜなのでしょう?

今、この瞬間にも地球に降り注ぎ続けている星々の光。そのほとんどは、太陽系から
はるか遠い彼方の星々です。およそ150億年ほど前に、ビックバンが起こり、
無のゆらぎから宇宙は誕生したといわれています。それから、すごいスピードで宇宙は
膨張し続け、たくさんの銀河を星を誕生させていきました。でも、星には命があり、
いずれは死してチリになって、また新しい星となって生まれ変わるのです。まるで、
輪廻転生を繰り返すと言われる私たちの魂と同じように……。
今、この瞬間にも宇宙のどこかで星の命が終わりを迎え、そして宇宙のどこかでは
数えきれない数の星々が誕生しています。
私達の体を形成している物質も、元はといえば星の中で生まれたものなのです。
そう思うと、星を見ると懐かしい思いがするのも、星と文化が密接にかかわってきたのも、
体内で息づいている細胞が、宇宙の記憶を宿しているためかもしれませんね。

おとぎ話に、人はいつか星になる、そんな言葉があります。
亡くなってしまった人は夜空の星になって、いつまでも自分たちを見守ってくれている。
そう言い伝えられています。
でも、今回のハワイで幾日も夜空を見上げながら過ごした私がふと感じたのは、
星になるのは決して亡くなった人だけではないなということでした。

本当の暗やみの中で、しばらく夜空と向きあっていると、
人って結局は一人なんだなぁという怖いぐらいの孤独感が身体の中から溢れてきます。
そんな身動きのできない状態で見えるものを見ようとすると、
夜空の星に人の顔がひとつふたつと浮かんでくるのです。家族、友人、過去の人など、
一人一人の顔がくっきりと見えてくるのです。
それは自分が過去、現在、これから生きていくうえで、最も大切であり
愛している人たちです。表情もそれぞれ、笑ったり、怒ったり、何か言いたげだったり。
そして、私と見つめあっています。そこにはあたたかなやりとりがありました。
いつの間にか寂しさは消え、同時に、みんなへの感謝の気持ちが胸にどんどん
湧いてきます。みんなが自分をいつまでも見守ってくれていることを実感しました。
そのひとときはとても感情的で、何よりも真実で、かけがえのないやさしさで
いっぱいでした。

ハワイで知った自分の星。それは希望でもありました。
真新しい気持ちになった私は、いつか自分もその人たちにとっての星に
なれますようにと心から願いました。
そして、そうやってみんながみんなの星であれば、何があろうと、どこにいようと、
同じ夜空でつながっていられるのだなぁと思ったのです。

あなたは大切な人と、ちゃんとつながっていますか?
思いを分かち合えていますか?
あなたが今ここにいること。
大切な誰かに支えられて、今この瞬間があるということ。

今回のハワイの旅は、そっと、大切な人を想う、感謝の気持ちを見つめる、
そんな時間となりました。

***

さて。明日はおひな祭りですね。
もともとはこの日に川で手足を洗って心身の穢れを祓い、
邪気を身代わりの人形に移し、川や海に流し、家族全員の厄を祓い、
夫婦円満を願うという行事だったそうですが、後に、親が女の子の成長の節目を
祝い、年中行事に寄せて女の子の将来の幸せを祈るものとなったそうです。

明日は麗王で、白酒や、桜餅、えびといくらの手作り海鮮ちらしずし、
無添加ひなあられ、菜の花のおひたし、三重県産特大ハマグリの潮汁などで
古式ゆかしくお祝いしようと思っています。
あなたもぜひ御一緒くださいね。

***

麗王便りのバックナンバーは弊社HPからご覧ください。
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http://www.trinityinc.jp/updated/?cat=102(2016)

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子

2月らしい寒い冬を感じるこの頃ですね。お元気ですか?
いつも麗王にいらしていただき、ありがとうございます。心より感謝いたします。
今月の麗王便りをあなたにお届けいたします。

戦後最高に暖かかったという12月&1月も早や終わり、
明後日はもう節分。
節分というのは、平安時代の宮中儀式「追儺(ついな)」が始まりといわれていて、
この日は立春の前日で文字通り季節を分ける境目。
旧暦でいう大晦日なんです。それで前年の悪疫邪気払いの行事として
この「追儺」が行われていました。

では、なぜ「豆」を投げるのでしょう?
実は鬼の目「魔目」に豆を投げれば「魔滅」するからだとか。

じゃあ煎った豆でないといけないのはどうしてでしょう?
生の豆は芽が出てくるため、そこから鬼が芽を出という説や、
豆(魔目)を煎ることにより鬼を退治するという説もあるそうです。
つまり豆自体が鬼なので、外に投げ「鬼は外!」、あるいは
食べてやっつけろ!というわけですね。

そして節分が明けると立春。旧暦の新年です。
新しい年のエネルギーは一月ではなくて、二月の節分を越えたあたりに
動き始めるのだとか。つまり、節分を越えると、今年のエネルギーが非常に
はっきりしてきますので、今年の幸せに向かう目標や新しいトライは、
この頃にまっさらな気持ちで始めてみるのもいいかもしれませんね。

さて、先月の今年初めての麗王便りに、

今年は、「一対一のパートナーシップ」が多く生まれることになり、
その過程では、何度かの真剣で積極的なぶつかり合いが必要になるだろう。
「力ある約束を結ぶためには、正面からの衝突の繰り返しは必要不可欠」。
うちなんちゅう、ひいては日本人全体が、この正面からの衝突がとても苦手で
「衝突」という言葉だけでもついつい曖昧に避けて通りがちで、
(真剣に向き合う、という言葉に置き換えた方がまだましかもしれません。)
手加減なしに思い切りぶつかることができるのは、おそらく、
潜在的な愛や信頼がある時だけなのではないか。
深い愛情や好意、積極的な姿勢がいつも含まれているからこそその先で
生産的な約束・契約を交わすことができるのだろう。
つまりは、社会のなかでも、個人においても、もはや愛情なくして
仕事をしたり、人に接したりすることは、非効率的で非生産的であり、
無意味なことであるという時代にきているのでは。

と書きました。

今月は旧暦の新年を前に、もう少し考えを深めて、自分の想いとも
向き合ってみたいと思います。
東洋文化研究者であり著述家のアレックス・カー氏がこう書かれています。

日本の国土はたしかに狭いが、日本人の心はもっと狭い。
そのことにそろそろ気がつかなければならないと私は思います。
世界の森が失われていること、温暖化で北極の氷が
少なくなっていることなどに関心を持つ日本人は世界レベルで
極めて少ない。寄付もしないし、ボランティア活動も日常にない。
最近は海外へ留学しようとする学生の数まで激減してきていると
いいます。

いったいいつから日本人は、ぬくぬくとした国内に
引きこもってしまったのでしょう。
両目両耳をふさいで、いつまでゆりかごでお寝んねをするつもりなのでしょうか。

かつて、日本は、世界で最も美しい国であったと思います。
日本人は研ぎ澄まされた感性で、自然を八百万の神と敬い畏れてもいました。
そんな日本が、ほんの40年ほどの間に外国人のほとんどを失望させる国に
なってしまったことは非常に残念なことです。
先進国なのに、電信柱を地下につくる工夫もまだまだ進んでいません。
それなのに何千億円もかけて大ホールやモニュメントをつくる矛盾。
医療や介護も不充分、1日1個のカップラーメンしか食べさせてもらえない
貧困な子供がたくさんいるというのに、子供を育てる制度も充分でないというのに、
まだまだ建物や道路に予算を割く国なのです。

新たな政権で少しは変化があったのかもしれませんが、日本と世界とを
比較すると、国家予算のうち、土木・建築が占める割合は、
ヨーロッパが6~7%、アメリカが8%ですが、日本は40~50%。
国土に占めるコンクリート面積は、日本はアメリカの33倍です。
沖縄でいえば、コンクリート事業に90%以上もの特別な国からの補助が
つくために美しい砂浜も護岸工事だらけになってしまっていて、
沖縄の島を外から見るとまるでコンクリートの要塞のようです。

私は日本を愛するがゆえ、この日本の有様に怒りを感じています。

「なにかを本当に愛するようになると怒らなければならない」と、
白洲正子さんもおっしゃっていましたが、
本当に動物を愛していれば、人を愛していれば、自然を愛していれば、
文化を愛していれば、郷土を愛していれば、怒らなければならない。
怒らないで平気で暮らしていられるということは、愛していないということ、
知らないということ。
知ることから、愛が生まれ、怒りもまた生まれる。
これは真理なのではないでしょうか。

そして、事実を知っているのに何もしないのは、
泣いている子供に「どうしたの?」と、聞いてあげないみたいで、
自分自身が辛く苦しいですよね。
そのうえでたとえ微力であっても自分でできることをする。
でも自分一人の力では無力を感じる時もあります。
一人で100歩進むより、100人で1歩進んだ100歩のほうがいい。
だってもう1歩だけ進んだら、簡単に200歩進むことができるから。
力を合わせるともっともっとステキなことに繋がっていく。
私はこれまで、一人でできることをコツコツ、という気持ちでがんばってきたことが
多かったのですが、今年からはステキなことはステキな人と輪を作って
どんどん広げていきたいなと新しい節目に思っています。
愛はGive&Giveなのですから。

さぁ、明日はあなたも大きな声で豆をまいて。
「鬼は~外、福は~内!」
複雑な課題の多い今日この頃、厄払いはしっかりとしたいものです。
私も邪気を払うべく、もっと元気になるべく豆を今までより少し多めに撒き、
しっかりと数え歳プラス1個のお豆をいただくことにいたします。
そして今年の恵方の北北西に向かって、幸運をおいしく呼び込む
恵方巻き寿司をガブリ!とまるかぶりするぞ~!
あなたと私の今年一年の幸せを心から願って。

麗王でも金曜日は多彩な「無添加恵方巻」を御用意いたしております!

* 来週10日(金)~20日(月)までバレンタインデー旅行のため勝手ながら
お休みさせていただきます!

新しい年が始まりましたね!
今年の沖縄のお正月はまるでここはハワイ!?とでもいうぐらい暖かい毎日で
石垣島ではなんと!27度近くまで温度が上がりました。

あなたはどんな2017年の始まりをお迎えでしたでしょうか。
私はと言いますと、また今年もごくごくオーソドックスに、大晦日には年越しそばを
いただき、紅白歌合戦を観て今やもうついていけない流行歌のお勉強をこなし、
おせち料理をゆっくり作り元旦にお雑煮・お屠蘇とともにおいしくいただき、
普天間神宮までランニングで初詣に行き、あとはひたすら読書とお料理と
DVD三昧というお正月でした。
改めて昨年という年を振り返ってみますと、「物事が変容していく」雰囲気に
満ちていました。
ずっと続くだろうと思われた体制やシステムが奇妙な形にばらばらと
分解していく風景を目の当たりにした気がします。
イギリスのEU離脱や、アメリカの大統領選挙、日本では今上陛下のお気持ちが
発信されるなど、象徴的な出来事もたくさん起こった年でした。
あなたの身の上にもいろいろな出来事が押し寄せませんでしたか~?
個人的にも、物事の変容、解体、地ならしといったことが起こった年となったようで
たくさんの方々からそういった出来事のお話を麗王でうかがいました。
私個人も、20周年のパーティー、ウェディング、2度の病気、友人の結婚式、
海外旅行など例年よりも大きな出来事がいろいろ続いた年となりました。

そして今年は、そうした地ならしの時間から、新しい時間へのシフトが始まりました。
新しい時間とは、いわば「起動」の時間です。季節の始まりです。
非常にフレッシュで、ゼロから物事が起ち上がっていくような初々しい勢いに
満ちているのを感じます。
昨年の地ならしの時間から、更地になった場所に、新たな建物の最初の柱を
立てるようなタイミングといえるでしょう。

思うに、物事を「ゼロから1」にするには、「1から10にする」のとは、
少し違った力が必要になるのではないでしょうか。
たとえば、知らない同士が知り合いになることは、すでに知っている相手ともっと
親しくなるよりも、はるかに勇気の要ることです。「最初に声をかける」ことが
怖いばかりに、ずっと長い間ひとりでいる、という人も少なくないのです。
おそらく、ゼロの状態から最初の一歩を踏み出すには、すでにある均衡状態や
ルールをまるで無視して、一気に見えない壁を打ち破っていく、ある種の無鉄砲な
「破壊力・突破力」が必要になるのだと思います。
つまりは、多くの人が「すでにあるもの」に惑わされず、自分自身の信じるところに
従って、荒野に道を作るべく、最初の一歩を踏み出すことになるのでは
ないでしょうか。

神道でも今年は、新たなものが生まれ、万物が始まる「一始・いちはじめ」の
年といわれています。
あなたも一歩を踏み出してくださいね。

今年はまた、世の中においても、交渉して新しい関わりの形を作る、というプロセスが
随所で展開していくのではないかと思います。
最初から大きな集団や組織を作り、圧倒的なパワーで支配しようとするのではなく
ある大きな力に立ち向かうために、一対一で共闘を約束する、といった
小さなユニットが注目されるかもしれません。どんなに大きな集団でも、
最初は一対一の関わりからスタートするものではないでしょうか。
夫婦で始めた商売がいつか大企業に成長したり、
2国間の盟約が核となって大きな同盟に育ったり、ということがありますが、
今年は、その最初の「一対一のパートナーシップ」が多く生まれることになるような
気がします。
そうした「一対一のパートナーシップ」が生まれる過程では、何度かの真剣で
積極的なぶつかり合いが必要になります。衝突しなければ交渉が起こらず、
交渉が起こらなければ約束も生まれないからです。
つまり、「力ある約束を結ぶためには、正面からの衝突の繰り返しは必要不可欠」
ということです。

うちなんちゅ、ひいては日本人全体が、この正面からの衝突がとても苦手で
「衝突」という言葉だけでついつい曖昧に避けて通りがちですが、
(真剣に向き合う、という言葉に置き換えた方がまだましかもしれませんね。)
手加減なしに思い切りぶつかることができるのは、おそらく、
潜在的な愛や信頼がある時だけなのではないかと思います。
深い愛情や好意、積極的な姿勢がいつも含まれているからこそその先で
生産的な約束・契約を交わすことができるのだろうと思うのです。
つまりは、社会のなかでも、個人においても、もはや愛情なくして
仕事をしたり、人に接したりすることは、非効率的で非生産的であり、
無意味なことであるという時代にきているのです。

今年もあなたの麗王でのひとときを愛情いっぱいに優しさや楽しさで包むことが
できますように。
私もそんな想いで今日からスタートをきりたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

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明日の7日は七草です。
歴史は平安時代にさかのぼります。
朝廷では一月七日に若葉を摘み、冬の寒さを打ち払おうとする習わしが
ありました。
一方、海を隔てた中国でも、この日に7種類の菜の煮物を食べれば、万病に
かからないという言い伝えがありました。
七草がゆは、この日本と中国の風習が合体し、一月七日に、一年の無病息災を
願い、七草を入れたおかゆをいただいて、冬に不足しがちな野菜を補い、
お正月の暴飲暴食で疲れた胃袋をいたわるという古人の知恵が、
現代に生き続けている行事なんです。
お休みモードからふだんの生活に切り替えるきっかけとしてはとっても
おすすめです!
麗王では今日6日はおせち料理を、7日はこの七草粥を
御用意しておりますのでぜひ召し上がってみてくださいね。

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子